チャンスを逃し続けた日本は、最後にベヒッチに決勝点を許した(C)Getty Images サッカー日本代表は6月5日、ワ…

チャンスを逃し続けた日本は、最後にベヒッチに決勝点を許した(C)Getty Images
サッカー日本代表は6月5日、ワールドカップ(W杯)北中米大会アジア最終予選第9節でオーストラリア代表と敵地で対戦し、試合終了間際に失点し0-1で敗れた。日本は若手選手中心の布陣で挑み、主導権を握る時間帯もあったが得点を上げられず、今予選で初めての黒星を喫した。
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すでに予選突破を決めている日本はこの試合、関根大輝、平河悠、俵積田晃太といったA代表デビューの選手や、久々の招集となった鈴木唯人、佐野海舟、大橋祐紀らがスタメンに名を連ねている。森保一監督による、選手層底上げを目指すべく多くの選手に代表経験を積ませるための起用であることは明らかだった。
まさに“急造”チームで臨んだ日本だが序盤からボールをキープし、引いて守るオーストラリアを攻め立てるシーンが展開されている。前半には鈴木、平河がそれぞれ思い切りのいいシュートでゴールを狙う場面も見られた。だが日本はチャンスを作りながらも先制点を奪うことが出来ず、試合終盤には途中出場の久保建英も右足でコースを狙ったシュートを放つも、枠をとらえられなかった。
そして日本の攻めに耐え続けていたオーストラリアが数少ないチャンスをものにしている。90分、日本ゴール前の混戦からアジズ・ベヒッチがシュート、このボールがサイドネットに突き刺さり最終盤でオーストラリアが先制。その後、日本はより前がかりで得点を狙うも追いつくことが出来ず、試合終了のホイッスルが鳴らされている。
日本はゲームを通じ、ボール支配率でも相手を大きく上回り、シュート数もオーストラリアの5本に対し、日本は14本に上った。しかし、最後までオーストラリアのディフェンスを崩せずに敗戦。また、前戦のサウジアラビア戦に続き、ゴールを奪えないまま試合を終えている。
この結果は、同じくW杯予選を争っている韓国の現地メディアでも伝えられている。スポーツサイト『スポーツ朝鮮』では、「控え選手主体で臨んだ日本が敗北を喫し、衝撃が広がっている」などと報じた。
大胆なメンバー構成で臨んだ日本について、「初めから勝負度外視の姿勢が見えた試合だった」と印象を綴り、「この試合前まで6勝2分、勝ち点20で世界初の北中米出場を確定させた日本代表の森保一監督は、既存の選手名簿に大幅な変更を加え、実験的な布陣を敷いた」などと説明。
さらに、代表経験の浅い国内外の選手を多く起用した点を強調する同メディアは、「しかし、その“実験”の場となったオーストラリア戦で完封負けを喫し、結果的に頭を下げざるを得ない展開となった」と指摘。
加えて、「この日、久保建英はA代表で初めて背番号10を背負ってプレーした。しかし最後まで笑顔は見られなかった」として、出場した数少ない主力メンバーの表情も振り返っている。
今回の最終予選、圧倒的な強さを発揮してきた日本だが、オーストラリアとは2試合で1分け1敗という結果に。そして、敗れたこのゲームはやはり、両国の“温度差”がはっきりと表れた内容だったと言えるだろう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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