<大相撲夏場所>◇13日目◇23日◇東京・両国国技館40歳の最年長関取・玉鷲(片男波)が、付け人を務める東幕下3枚目の大辻(21=高田川)を祝福した。大辻は3月の春場所で新十両となり、玉鷲の付け人を卒業。しかし5勝にとどまって幕下に陥落し、…
<大相撲夏場所>◇13日目◇23日◇東京・両国国技館
40歳の最年長関取・玉鷲(片男波)が、付け人を務める東幕下3枚目の大辻(21=高田川)を祝福した。
大辻は3月の春場所で新十両となり、玉鷲の付け人を卒業。しかし5勝にとどまって幕下に陥落し、今場所は再び付け人を務めていた。この日、7戦全勝で幕下優勝を決め、十両復帰を確実にした。
玉鷲は取組後、風呂から上がって報道陣に囲まれると、「大辻関、ゼキ…」と自らつぶやいて、付け人をいじった。「1場所で上がるのは大事。これから長く関取でいるためのいい経験」。毎日、支度部屋でともにした時間をかみしめた。玉鷲が取組に向けて準備する時、大辻が胸を出して強烈な当たりを受け止めた。
部屋は異なるが、同じ一門の縁があって関取と付け人の関係になった。玉鷲が高田川部屋に出稽古に行くと、何度となくぶつかり稽古で大辻に胸を出した。今後は再び関取同士になる。
玉鷲は「(自分が)弱くなる前に、早く対戦したい」と言って笑わせつつ、大辻の出世を期待した。【佐々木一郎】