「広島1-2DeNA」(23日、マツダスタジアム) 接戦を落とした広島が、DeNAと入れ替わって3位に転落した。打線は相手先発・ジャクソンに中盤まで苦戦。2点を追う七回は無死満塁の絶好機をつくるも、適時打は生まれず1点止まりだった。1分け…
「広島1-2DeNA」(23日、マツダスタジアム)
接戦を落とした広島が、DeNAと入れ替わって3位に転落した。打線は相手先発・ジャクソンに中盤まで苦戦。2点を追う七回は無死満塁の絶好機をつくるも、適時打は生まれず1点止まりだった。1分けを挟んで続いていたマツダスタジアムでの連勝も6で止まったが、新井貴浩監督(48)は選手への信頼を強調。24日の一戦で仕切り直す。
最後の願いを託した赤い声援が、ため息に変わる。2番・小園から始まった九回の攻撃は三者凡退。懸命の追い上げも、あと1点及ばず3位に転落した。新井監督は悲観の色を浮かべることなく「いいピッチャーなので、そう簡単には打たせてくれない」とサバサバした表情で振り返った。
今季初対戦となったジャクソンに手を焼いた。150キロ台前半の速球にスライダー、チェンジアップを織り交ぜられ、三回まで無安打。四回は秋山がチーム初安打で出塁するも、後続が打ち取られた。六回までわずか2安打。本拠地がもどかしい雰囲気に包まれる中、2点を追う七回に絶好機が訪れた。
先頭・ファビアンが左越えに二塁打。末包が四球を選び一、二塁で坂倉に打順が巡った。「あそこは2点ビハインドだったからね。一気に行くぞという形を取りました」と指揮官は犠打ではなく強攻策を選択。坂倉は追い込まれながら右前に運んで期待に応えた。無死満塁の絶好機をつくり、相手右腕をマウンドから引きずり降ろした。
しかし、一気にたたみかける攻撃は披露できなかった。2番手・伊勢に対してモンテロは二ゴロ併殺。その間に1点を返したが、なおも2死三塁でドラフト1位・佐々木(青学大)は空振り三振に斬られた。20日・ヤクルト戦で1軍デビューし、この日を含め、得点圏では計5打席でまだ快音は響いていない。
「変なことを考えすぎている。いかに平常心で打席に入れるか。技術もまだまだなので、練習するしかないです」と佐々木。ただ新井監督は「内容はいいと思います。そんなに簡単にポンポン打てるものじゃないし、彼は毎日が勉強なので。内容的にはいいモノを見せてくれている」と結果だけにフォーカスせず、背中を押した。また、モンテロの併殺打に「あそこも紙一重だと思う。(打球方向が)ズレていたら(安打になっていた)というところなので」と前向き。助っ人は伊勢と初対戦。変則右腕に示した対応が次につながると捉えた。
1分けを挟んで6連勝中だったマツダスタジアムでの進撃は小休止。敗戦の中で感じ取れたプラスの兆しを手応えに変えて、次なる戦いに挑む。