「楽天0-1日本ハム」(23日、楽天モバイルパーク) ネクストバッターズサークルで、今季7度目の完封負けを見つめた。何よりも勝利を求める楽天・浅村栄斗内野手(34)が、安堵(あんど)の気持ちと同時に悔やむ打席がある。「イメージ通りの球だっ…

 「楽天0-1日本ハム」(23日、楽天モバイルパーク)

 ネクストバッターズサークルで、今季7度目の完封負けを見つめた。何よりも勝利を求める楽天・浅村栄斗内野手(34)が、安堵(あんど)の気持ちと同時に悔やむ打席がある。「イメージ通りの球だったんですけど、力が入った感じはあります」。平成生まれ初の2000安打へ王手をかけるも、反省は尽きない。

 1点を追う二回2死から打席に向かうと、低めのツーシームにうまく反応して左前へ。出場5試合ぶりの快音で、史上56人目の2000安打へ王手としたが、悔やむのは七回だ。1死一塁でファーストストライクからスイングを仕掛けるも、遊ゴロ併殺打に凡退。「悔しいです」と肩を落とした。

 20日の西武戦では今季初のベンチスタートとなると、最後まで出番なし。15年8月から続けてきた連続試合出場が1346でストップした。気持ちの切り替えも難しい中で、「やることはやらないといけない。チームが勝てるようにと思ってやっています」と前を向く。グラウンドに立つ時には弱い心は封印。早出ロングティーというルーティンを連日崩すことなく、自身の状態と準備に向き合い続けている。

 本拠地に設置されたASA-METERはついに「1999」になった。皆が待ち焦がれる偉業へ、浅村も表情を引き締める。「もう早めに決めたいです」。18打席ぶりの快音で再び時計の針は進み始めた。目指す偉業はもう目の前だ。