「阪神2-3巨人」(22日、甲子園球場) 観客のボルテージを一気に上げた。阪神・大山悠輔内野手が甲子園での今季2号2ラン。打った瞬間に確信する完璧な当たりに、球場が揺れるほどの大歓声が起こった。それでも表情を緩めることなくダイヤモンドを一…

 「阪神2-3巨人」(22日、甲子園球場)

 観客のボルテージを一気に上げた。阪神・大山悠輔内野手が甲子園での今季2号2ラン。打った瞬間に確信する完璧な当たりに、球場が揺れるほどの大歓声が起こった。それでも表情を緩めることなくダイヤモンドを一周。ナインらとハイタッチを交わし、頼もしい主砲の姿を見せた。

 二回無死一塁。初球のボールを見極め、内角に来た135キロのカットボールに反応した。左翼スタンドへ悠々と運び、約1カ月ぶりの2号2ランをマーク。「デュープが投げる日になかなか得点できていなかったので、先制された直後に逆転することができてよかった」と一時逆転となった一発を振り返った。

 4月23日のDeNA戦(横浜)以来、93打席ぶりにアーチをかけた。これで今季の巨人戦は全12試合で連続安打を記録。20日の巨人戦からは2試合連続で3安打を記録するなど、これで今季伝統の一戦は打率・354、8打点となった。上がりつつある状態に、巨人との相性の良さが合わさり最高の結果となった。

 しかしそれ以降、快音は響かなかった。1点リードの四回は無死一、三塁の絶好機に遊ゴロで三走・森下が憤死。2死一、三塁で迎えた坂本の打席で2球目に二盗を決めるなどチャンスを広げたが、得点にはつながらなかった。

 同点の七回は先頭で四球を選んだ。八回は2死満塁と一打勝ち越しの場面で打席へ。田中瑛の136キロスライダーにバットが回って空振り三振を喫し、悔しそうにベンチへ下がった。

 さらに勝ち越しを許した延長十一回。無死一塁でマルティネスと対峙(たいじ)。高めを攻められ、最後は153キロの直球で空振り三振に撃ち取られた。

 価値ある放物線を描いたが、「そこじゃないので、他のところなので」と2打席目以降を悔やんだ。「しっかり反省して、また明日頑張ります」。勝利にはつながらなかったが、前を向くしかない。次こそ勝利をつかみ取る。