◇国内メジャー初戦◇日本プロゴルフ選手権大会 事前(21日)◇三甲ゴルフ倶楽部 谷汲C(岐阜)◇7337yd(パー72)近藤智弘にとってこの大会も、このコースも特別な意味がある。三甲ゴルフ倶楽部 谷汲C(当時は谷汲CC)で行われた2006…

◇国内メジャー初戦◇日本プロゴルフ選手権大会 事前(21日)◇三甲ゴルフ倶楽部 谷汲C(岐阜)◇7337yd(パー72)
近藤智弘にとってこの大会も、このコースも特別な意味がある。三甲ゴルフ倶楽部 谷汲C(当時は谷汲CC)で行われた2006年大会で悲願のツアー初優勝。「もちろんいい思い出です。もう、初優勝ですからね。感慨深いですよ」と笑顔でうなずく。
名古屋に拠点を移した数年前から三甲ゴルフ倶楽部の所属プロとなり、再び縁がつながった。「一応“コネ”じゃないっていうのは、ひとつうれしいところ」とおどけて話す。3度目の生涯獲得賞金25位以内の資格を行使して臨むシーズン。過去2度のシード返り咲きを果たしたからこそ、19年ぶりに日本プロが行われる地へ胸を張って戻ってくることができた。
友利勝良とのプレーオフを制した当時の18番が今回は9番となる。変化はレイアウトの入れ替えにとどまらない。「やっぱり、距離が圧倒的に伸びている」。13番はティイングエリアを新設して242ydのパー3に。8番は3番ホールのレディースティを使うことで、490ydのパー4になった。「当時も難しいコースだと思ったけど、今回はプラス距離が伸びた。グリーンは仕上がっているし、メッチャ難しいやん、みたいな」

何より、自分自身が28歳から47歳へ。「同じこと(ゴルフ)をやっているけど、置かれている状況も違うし、自分のコンディションも違うから」。ラウンド中、コースコンディションを踏まえて予想するカットラインが、現実と乖離するようになったのはいつ頃からだったろうか。「平均したら、もう『3打』は違うんじゃない?」。手応えのあるプレーをしても週末に進めないことが増えれば、予選通過を目標としなければならないジレンマが募った。
同学年の星野英正ら近い年代も、レギュラーツアーから次のステージに活躍の場を移す選手が増えている。練習場で端っこの打席を好むようになったこととも関係があるかもしれないと苦笑する。それでも、日本プロゴルフ協会(PGA)主催の今大会は参戦するシニアメンバーを見つけては開幕前からテンションが上がる。「今週はくじけられないしね。結果はともかくとして、前向きに一生懸命やりたいと思っているから」。恩返しも込めて、特別な舞台で背筋を伸ばして戦い抜くと決めている。(岐阜県揖斐川町/亀山泰宏)