◇メジャー第2戦◇全米プロゴルフ選手権 最終日(18日)◇クエイルホロークラブ(ノースカロライナ州)◇7626yd(パ…
◇メジャー第2戦◇全米プロゴルフ選手権 最終日(18日)◇クエイルホロークラブ(ノースカロライナ州)◇7626yd(パー71)
ことしの「全米プロ」ではギャラリーに対する新サービスが注目を集めた。コース内にあるコンセッションスタンド(飲食物販売所)で、アルコール類を除く全てのドリンク類と食べ物が完全無料になっていたのだ。観戦に来た全ての人は、場内での飲食にお金を払うことなく、好きなものを好きなだけ持っていくことができた。
「チャンピオンシップ+(プラス)」という種類のチケットシステムで、2022年大会で一部導入が始まった。4年目のことしは、このサービスの対象をすべてのギャラリーに拡大。大会を主催する全米プロゴルフ協会(PGAオブ・アメリカ)によると、「完全無料化にすることで、個別会計をする必要がなくなり、より自由に大会を楽しめるようになる」とスムーズな観戦を推し進める狙いがあった。
名物3ホールの“グリーンマイル”の入り口、16番ホールの右サイドをはじめとした計4か所に、来場者が自由に入れる巨大なテントが設けられた。中にはコーラなどのソーダ類、スポーツドリンクにミネラルウォーターといったドリンクから、ハンバーガー(チキンバーガーや、パティに肉ではなく植物を使うプラントバーガーも)、ホットドッグ、パックされたサラダやサンドイッチを常備。クッキーやポテトチップスなどスナック類も豊富にあった。
ブースに入るごとに手に取れる食べ物や飲み物は、種類ごとに1人1つずつと案内されていたが、何回も入ればもちろん食べ放題、飲み放題。大会は初日からおおむね天候にも恵まれ、気温も上昇。のどを潤すドリンクを飲むにも、支払いの手間がないため行列も短くてスムーズだった。ちなみに別料金となるビールは1本14.5ドル(約2100円)からだった。
こうなるとチケットの価格設定が気になる。練習日こそ69ドルだったが、試合中は最高で262ドル。日本円にすると4万円を超える。それでも、会場を訪れたギャラリーからは「安くもないけど高くもない」「他のメジャーと比べると全米プロは割安」「ライダーカップは1日1600ドルだし、マスターズのチケットは青天井」と全体的には好意的な意見が多く聞かれた。新サービスはあくまでも「テストケース」だというが、支持が集まれば来年以降も実施されることになるだろう。
また、1日に5万人近くのギャラリーが来場すると言われる全米プロは、観戦者の輸送方法もケタ違いだ。会場の入り口には、各所からの送迎バスの発着場がある。一般ギャラリー駐車場、メディア専用駐車場からのバス、VIP専用バスなど様々で、数十分ごとにひっきりなしに発着する。
発着ゲートの数字は実に「42番」まであった。日本最大のバスターミナル「バスタ新宿」もレーンは15だという。男子ゴルフのメジャー大会は、出場選手もコースも一流だが、大会運営の素晴らしさにも注目すべき点はたくさんありそうだ。(JJ田辺カメラマン)