◇国内男子◇関西オープン 最終日(18日)◇日野ゴルフ倶楽部(滋賀)◇7035yd(パー70)◇曇り(観衆1438人)最終18番92ydからの3打目。金子駆大は「今週は雨が降って少し軟らかくなって、風もアゲンスト。ライも左足上がりでスピン…

仲間からの祝福に涙を流した

◇国内男子◇関西オープン 最終日(18日)◇日野ゴルフ倶楽部(滋賀)◇7035yd(パー70)◇曇り(観衆1438人)

最終18番92ydからの3打目。金子駆大は「今週は雨が降って少し軟らかくなって、風もアゲンスト。ライも左足上がりでスピンが入る状況だった。奥に打っておけば、ある程度のところには行くかなと。心臓の音が聞こえるぐらい緊張した」と1mにつけて気合のパーセーブを決めた。後続を1打差で振り切って、ツアー初優勝を挙げた。

ウィニングパットを決めた

両手で大きくガッツポーズし、仲間の男子プロから祝福のウォーターシャワーを浴びながら泣いた。「映画とかでも僕、めっちゃ泣くんですよ。みんな待ってくれていたし、すごくうれしかった」と振り返った。

我慢の最終日だった。首位タイから出て、前半アウトは1バーディ、1ボギーと伸ばせずに後退。16番(パー5)で205ydからの2打目を6Iで8mに乗せて「本当にラッキーだった」とイーグルを奪い、再び首位をとらえた。続く17番(パー3)も6Iで右7mにつけたチャンスをねじ込んでバーディとし、単独首位に浮上した。

勝負を決めた最終18番の3打目

昨年から目澤秀憲コーチに指導を受ける。「プレッシャーがかかった場面の16番や17番のセカンドショット。スイングが良くないと打てない。そういうところを、すごく感謝している」。オフから地道に取り組んできたことが初優勝につながった。

最終18番の2打目は冷静に刻んだ

誕生日が5日違いの久常涼とは小学校時代からの友人。久常はすでに米PGAツアーを主戦場とし、今週の海外メジャー「全米プロ」では日本勢でただ一人決勝ラウンドに進んだ。「いつ行けるか分からないが、早く海外に行きたい。自分なりに頑張ります」。賞金ランクは4位に浮上した。トップ3でシーズンを終えれば、例年は欧州ツアーの出場資格も得られるだけに22歳の目の色も変わる。

優勝トロフィーは母・久美さんと掲げた。「母親には迷惑をかけた。ゴルフをやらせてもらえたのは母親のおかげ」。1週間遅れになった“母の日”のプレゼントを実現し、笑顔を見せた。(滋賀県日野町/玉木充)