「アイソトープス15-14レイニアーズ」(16日、アルバカーキー) 元DeNAでマリナーズとマイナー契約を結んだ乙坂智外野手(31)が「9番・右翼」で初出場し、4打数無安打1得点。守備では初回にスライディングキャッチを成功させ、敵地を沸か…

 「アイソトープス15-14レイニアーズ」(16日、アルバカーキー)

 元DeNAでマリナーズとマイナー契約を結んだ乙坂智外野手(31)が「9番・右翼」で初出場し、4打数無安打1得点。守備では初回にスライディングキャッチを成功させ、敵地を沸かせた。

 デビュー戦でいきなり魅せた。初回の守備。先頭打者が放った右翼線際に切れていく打球に快足を飛ばし、最後は足から滑り込んでグラブに収めた。名刺代わりの美技で首脳陣にしっかりアピール。敵地スタンドからも拍手が起こった。

 三回の守備では右中間を破ろうとする飛球にランニングキャッチを試みる。打球は惜しくもグラブの先に当たってグラウンドに落ち、二塁打となったが、勢いあまって転倒するほど激しいプレーだった。

 バットでは見せ場をつくれなかった。二回の初打席は2球で追い込まれながらフルカウントに持ち込んだが、151キロ直球を打って三ゴロ。四回は初球の内角低め148キロ直球をゴロで一、二塁間へはじき返し、一塁を駆け抜けた。二塁内野安打かと思われた当たりだったが、記録員は二塁手失策と判定し、初安打は持ち越された。後続の本塁打で初得点を記録した。

 五回の第3打席はカウント1-2から低めの148キロシンカーを打って遊ゴロ。第1打席同様、きわどいタイミングのプレーだった。七回の打席はカウント1-2から見送った外角高めスライダーをストライクと判定されて、三振に倒れた。

 両軍合わせて38安打29得点の乱打戦。12-12の延長十回1死三塁の勝ち越し機は相手投手が左だったこともあり、右打ちの代打を送られた。不完全燃焼のデビュー戦になった。

 乙坂は横浜高から11年ドラフト5位でDeNA入り。14年5月に1軍デビューし、21年まで8シーズン、通算468試合、打率・229、10本塁打、53打点、89得点を残した。21年オフに戦力外通告。22年にメキシコリーグでプレーし、23年は米独立リーグのヨーク・レボリューションに所属。24年に再びメキシコの球団と契約した。

 今季は米独立リーグのヨークに復帰。9試合で打率・405を記録した後、9日にマリナーズとマイナー契約を結んだことが公表された。