◇米国シニアメジャー第1戦◇リージョンズトラディション 2日目(16日)◇グレイストーンG&CC (アラバマ州)◇7249yd(パー72)スタートホールの10番(パー3)は、受けグリーンの途中傾斜にカップが切られたいきなり難しいシチュエー…

藤田寛之は26位で週末に入る

◇米国シニアメジャー第1戦◇リージョンズトラディション 2日目(16日)◇グレイストーンG&CC (アラバマ州)◇7249yd(パー72)

スタートホールの10番(パー3)は、受けグリーンの途中傾斜にカップが切られたいきなり難しいシチュエーションだった。「その後も難しいホールが続くので、もう待ったなし」。藤田寛之は一発目からトライを決意。少しずつでも前に進めるなら、できることは何でもやる。

「しょっちゅう色々やっています。もうね、本当に自転車操業」。アイアンショットを課題にする中、初日の夕方に試したスイングのマイナーチェンジを早速取り入れた。「トップでレイドオフみたいに、クラブがちょっと寝る」とフェースが開いて当たるのを防ぐため、スイング始動のイメージに変化をつけた。「ザ・フィーリング男なので、ちょっと説明が難しいんですが。スクエアに当たるように」と左手の親指の動きを意識した。

パターで耐えたホールも多かった

10番のティショットから試してみたが、「いきなりパターンって(クラブが)倒れて」とミスショットを不安そうに見送ると、ボールはグリーン奥に着弾。「奥の段に当てて2ピンくらいには止めたかったけど」と苦笑い。下りのロングパットが残る難しいシチュエーションになったが、ジャストタッチで寄せた“OK”パーにギャラリーから拍手を受けた。

ピンチを切り抜けて滑り出すと、11番はフェアウェイから2mに乗せてバーディ。右のハザードを意識して左に曲げた18番(パー5)のティショットから感覚が少し鈍ったが、簡単には崩れない。セカンド地点から左に曲がる18番は、左からハザードのプレッシャーが効いてくる。レイアップも考えたが、「距離が残りすぎて、ハザードがあるからちょっとでも前に行きたい」と6Iでフックをイメージ。つま先下がりのラフからの2打目は「ちょっとダフリ気味に入った」と一瞬ヒヤっとしたが、ハザードのギリギリで止まって3オン2パットのパーで踏みとどまった。

2日続けてアンダーパー、目標クリア

「きのうより、アイアンは良くなった」と4バーディ、2ボギー「70」でプレーして通算4アンダー26位。「アンダーで回ることが課題なので、それはクリア」と2日続けて合格ラインを超えたが、まだ上位争いを考える余裕はない。「このフィールドで(戦うのに)いっぱいいっぱい、コースにもいっぱいいっぱい。まずは自分がやりたい事をやれるように」と、米国で使える引き出しを一つずつ試している最中だ。「最後に、このフィールドでどこまで戦えるか。そこはまだまだ先」。トライ&エラーは、“そこ”に向けての武器になる。(アラバマ州バーミンガム/谷口愛純)

いまはトライ&エラーのとき