サッカーJ1ファジアーノ岡山は18日、岡山市北区のJFE晴れの国スタジアムにアルビレックス新潟を迎える。初のJ1で快調にすべり出したが、最近6戦勝ちがなく、4試合連続無得点。4月29日以来のホーム戦で、7戦ぶりの勝ち点3が欲しいところだ。…
サッカーJ1ファジアーノ岡山は18日、岡山市北区のJFE晴れの国スタジアムにアルビレックス新潟を迎える。初のJ1で快調にすべり出したが、最近6戦勝ちがなく、4試合連続無得点。4月29日以来のホーム戦で、7戦ぶりの勝ち点3が欲しいところだ。
京都をホームに迎えた2月15日のJ1初戦、ファジアーノは最高のスタートを切った。前半にDF田上大地がクラブのJ1初ゴールを決め、FW木村太哉が追加点。GKスベンド・ブローダーセンを中心に完封でJ1初勝利を挙げた。
ルヴァン杯は初戦でJ3の北九州に敗れたが、リーグ戦ではホーム無敗を続け、4月12日には広島とのJ1初の中国ダービーを制してアウェー初勝利。4位に上がった。
ただ、この試合で守備の要の田上が負傷退場して戦列を離れ、潮目が変わる。翌週、鹿島に先制しながら逆転され、ホームで初めて敗れた。木山隆之監督は「今季、ここ(JFEスタ)へ来たチームで初めて本気の必死さを感じた。こういう試合が増えていくと思う」と話した。
鹿島が見せた攻略法を、その後の相手も踏襲してきた。191センチ、91キロの体格をいかして前線で好機をつくってきたFWルカオが2人、3人がかりでマークされて攻撃が手詰まりに陥り、サイドで裏を突かれ、センターバックの外側を破られる危機も目立つように。4月29日の東京ヴェルディ戦では持ち味である球際の激しさでも後れを取り、木山監督は「足元だけで解決できる技術は我々には無い。もっとハードにやらないと」と厳しかった。続くアウェー3連戦は2敗1分けで、16試合を終えて5勝4分け7敗の勝ち点19。順位は16位まで下がった。
15日にオンラインで会見した木山監督は「前線から強く守備をし、相手コートに入って戦う自分たちのプレーを出し切るため、最大限の集中と努力をする」とした。DF柳育崇は「チャレンジ&カバーで相手と1対1にならない堅い守りができていない。90分間集中していきたい」と話した。
新潟戦は18日午後3時キックオフ。(大野宏)
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ファジアーノ岡山の奮闘を支えるのがサポーターたちだ。ホームでは熱い声援を背に4勝2分2敗と好成績をあげている。一方、JFE晴れの国スタジアムの収容人数は約1万5500人とJ1でも少ない。ホーム側のチケットは完売が続いており、「観戦したくても出来ない」状態が続いている。
J1の20チームが使うスタジアムのうち同程度の規模は、ほかに4チームのみ。昨シーズンのJ1平均入場者数(1試合)は2万355人で、JFEスタの収容人数を上回る。
クラブによると、開幕戦から今回の新潟戦までのホーム9試合は、すべてホーム側チケットが完売した。シーズンパスなどを除く一般向けチケットは約6500枚。鹿島戦までのホーム7試合をみると、販売サイトへのアクセス数(購入希望・関心がある人)と販売数との差は1試合あたり平均1万8千以上もあった。
このような「見たくても見られない」状態の解消に向けて、クラブ側は新スタジアムの必要性を訴えている。
所有する岡山県側も動きを見せる。県議会は15日の臨時議会で、防災・環境対策・スポーツ振興特別委員会に「サッカー競技場」を調査項目に加えた。
4月25日の定例会見で、見解を問われた伊原木隆太知事は「私の脳内ではそういったこと(スタジアムを増強)を考えないといけないのかなと。いまはどういう風にすべきなのか考えているところ」と述べ、明言を避けたものの座席数拡充に前向きな姿勢を見せた。(北村浩貴)
◇岡山のJ1リーグ戦績
2/15○2―0京都
2/22●0―1@横浜FC
2/26○2―0ガ大阪
3/2△1―1清水
3/8●0―1@浦和
3/16△0―0川崎
3/29○1―0横浜マ
4/2●1―2@セ大阪
4/6○1―0FC東京
4/12○1―0@広島
4/20●1―2鹿島
4/25△1―1@福岡
4/29●0―1東京ヴ
5/3●0―2@神戸
5/6△0―0@名古屋
5/10●0―2@柏
(@はアウェー)(大野宏)