◇メジャー第2戦◇全米プロゴルフ選手権 2日目(16日)◇クエイルホロークラブ(ノースカロライナ州)◇7626yd(パー71)残り3ホールを迎えたところで、カットラインにあと2ストロークに迫っていた。難関のグリーンマイルが終盤に控えるイン…

◇メジャー第2戦◇全米プロゴルフ選手権 2日目(16日)◇クエイルホロークラブ(ノースカロライナ州)◇7626yd(パー71)
残り3ホールを迎えたところで、カットラインにあと2ストロークに迫っていた。難関のグリーンマイルが終盤に控えるインコースとは違い、アウトでの上がりなら、可能性は確かにあった。まずは2オン可能な552ydのパー5、後半7番でバーディが欲しい。中島啓太はそのチャンスホールで思わぬミスを犯した。
バンカーからの2打目をフェアウェイに刻んだ後、残り111ydからのウェッジショットがグリーンをオーバーした。「後半はパッティングの感覚がかなり良かったので、(カップの)近くではなくても(グリーンに)のってさえすれば狙えると思っていたんですけど…本当にああいうところ」と悔やむ。奥からは急激に下るアプローチを強いられることも分かっていた。4オン2パット。8番も第1打を右サイドの深いラフに落とし連続ボギーを喫した。
初日125位の出遅れから、5mを沈めた後半3番までに4バーディ(2ボギー)を奪いながら「71」。結局、スタート時の通算5オーバーからスコアを動かせず103位に終わった。本大会は初出場の昨年に続く予選落ち。メジャーはアマチュア時代の2022年に出場した3大会を含め7回出て、まだ決勝ラウンドに進めていない。

昨年から主戦場にしているDPワールドツアー(欧州ツアー)のコースよりもロングアイアンの出番が多い米国のコース。ショートゲームの確実性の重要さを改めて感じ取る。2日間のスクランブリング率(パーオン失敗ホールをパー以下で上がる確率)は42.86%で全体116位。「予選カットが1オーバー。(通算5オーバーから)4つぐらいなら普通にやれば拾えるパーがかなりある。普通を普通にできない」と、もどかしさが募る。
異国の地を巡り、成長の自負もあったはずだ。「全然、足りない。“自分の一生懸命”がこの程度なのかなと思います」と打ち砕かれる感覚がよみがえる。「挑戦というか…苦戦を続けるっていうのはいいことだと思うので、これからも続けていきたい」と必死に顔を上げた。

次週ベルギーでの「ソウダルオープン」(リンクフェンインターナショナルGC)からスケジュールには欧州本土での試合が並ぶ。「やっぱり来年はアメリカでやりたい」と1年目に逃した欧州を経由するPGAツアー入りに意欲を燃やした。年間ポイントレーストップ10(有資格者を除く)を確保し一昨年の久常涼、昨年の星野陸也に続きたい。「スポットで(米国に)来ただけだと、どうしてもイメージが違う。まずは(欧州での)今シーズンを全力で戦い抜いて、来年、アメリカに行きます」。最終目的地への強い意志を口にした。(ノースカロライナ州シャーロット/桂川洋一)