「阪神2-4広島」(16日、甲子園球場) レジェンドたちの思いを受け継ぐように阪神・木浪聖也内野手(30)は思い切ってバットを振り抜いた。白球が中前の芝生で跳ねる。試合を振り出しに戻した一打に木浪は思わずガッツポーズした。 七回、1点差に…

 「阪神2-4広島」(16日、甲子園球場)

 レジェンドたちの思いを受け継ぐように阪神・木浪聖也内野手(30)は思い切ってバットを振り抜いた。白球が中前の芝生で跳ねる。試合を振り出しに戻した一打に木浪は思わずガッツポーズした。

 七回、1点差に迫りなおも1死二、三塁の好機。「いくって決めていたのでしっかりいきました」と森下の初球、147キロ直球を迷わず強振し、同点の中前適時打に。前夜は20試合ぶりのスタメン復帰。この日は4月12日・中日戦以来となる打点を挙げ、「いいスイングができたと思います」と納得顔を見せた。

 いつもに増して気合が入った一戦だった。この日は「Tigers Legends Day」で遊撃手の大先輩である藤田平氏と鳥谷敬氏がファーストピッチセレモニーに登場。木浪は鳥谷氏の捕手役を務め、「頑張れ」とエールを送られた。「自分の仕事をしっかりやる、と思って試合に臨みました」と期待に応えるしかなかった。

 レジェンドたちの思いも背負って打席に立ち、ここぞの一打を披露。「試合で打てたっていうことは一番よかったと思います」とうなずいた。現在チームでは小幡は離脱中だが、高寺と3人で遊撃の定位置を争っている。667試合連続フルイニング出場の記録を鳥谷氏が期待するのは自身の後を継ぐ不動の遊撃手だ。「次は勝ちにもっと貢献できるように頑張ります」と木浪。レジェンド魂を受け継ぐような活躍をこれからも見せていく。