◇国内女子◇Sky RKBレディスクラシック 初日(16日)◇福岡雷山GC(福岡)◇6489yd(パー72)◇曇り(観衆1515人)仲宗根澄香が奪った4バーディの3つはパー5、1つは320ydと短いパー4の13番。残り14ホールはパーを拾…

◇国内女子◇Sky RKBレディスクラシック 初日(16日)◇福岡雷山GC(福岡)◇6489yd(パー72)◇曇り(観衆1515人)
仲宗根澄香が奪った4バーディの3つはパー5、1つは320ydと短いパー4の13番。残り14ホールはパーを拾った。「あまりパーオンしなかったんですけど、アプローチが良くて」と、長いパーパットでも2m弱。今季ツアー出場4試合すべて予選落ちなのが、ウソのような粘り。「68」で回って首位と4打差の4アンダー6位で初日を終えた。

囲み取材で残り2日の抱負を問われると、自ら「個人的なことなんですけど」と切り出し、泣き出した。「実は今日は大山さんの命日で…」。2019年5月16日、がんのため25歳の若さで他界した大山亜由美さんの七回忌。自分より2歳下で、2015年プロテスト合格の同期生。合格前から一緒にラウンドするなど同じ時間を過ごした。
「私が頑張って、亜由美ちゃんのことをしゃべれたら、一日だけでもたくさんの人に亜由美ちゃんを思い出してもらえると思って」
大山さんの故郷・鹿児島にある溝辺CCに、一本の河津桜がある。大山さんの誕生日の2月21日を思って、父文明さんが植えた早咲きの桜を、昨年まで鹿児島開催だった「Vポイント×SMBCレディス」に合わせて見に行っていたが、今年は「Vポイント―」が千葉開催だったこともあり行けなかった。そんな思いもこの日のプレーに込めた。

今大会のスポンサー「Sky」に所属して6年目。2017年から続く下部ツアー「SkyレディースABC杯」には初シードをほぼ手中にし、出る必要がなかった21年にも出た。同社初のレギュラーツアー大会で「優勝したい。私の気持ちが伝わるようなプレーがしたい」という意気込みも好スコアにつながったのかもしれない。
「亜由美ちゃんはいつも笑顔で、明るくて。私も頑張らないといけませんね」。TP単年登録によるプロデビューから15年目の初優勝へ。仲宗根には公私とも、必死になる理由がある。(福岡県糸島市/加藤裕一)