◇メジャー第2戦◇全米プロゴルフ選手権 初日(15日)◇クエイルホロークラブ(ノースカロライナ州)◇7626yd(パー71)22歳の久常涼が、ことしもプロゴルファー世界一決定戦の一歩目を力強く踏み出した。中盤の1ボギー先行にめげず、その後…

◇メジャー第2戦◇全米プロゴルフ選手権 初日(15日)◇クエイルホロークラブ(ノースカロライナ州)◇7626yd(パー71)
22歳の久常涼が、ことしもプロゴルファー世界一決定戦の一歩目を力強く踏み出した。中盤の1ボギー先行にめげず、その後4バーディの猛チャージ。難度の高い上がり3ホール、通称グリーンマイルで1つスコアを伸ばすなど「68」をマークし3アンダーで滑り出した。
開始10ホールで並べたパーは、ガッカリと冷や汗の連続だった。前半7番(パー5)から2ホール続けて花道から寄せきれずバーディを逃した一方で、がまん強さを発揮するシーンも。出だし1番で7m、9番で2m、10番は4mのパットを沈めてボギーを免れた。

3パットを喫した11番でついにボギーが先行した後、12番でピンチをチャンスに変える。右ラフから木の向こうに見えるグリーンを攻め、奥の高い段のピンから4mのチャンスをつくった。続く13番(パー3)も4m弱を沈めて2連続バーディ。15番(パー5)は強いつま先上がり、ボールのそばにスプリンクラーヘッドがある状況から、2打目をグリーン手前のバンカーに運んで3つ目を決めた。
「だいぶイライラはしていましたけど、その後にしのげていたので、まだ踏ん張れた」と前半の停滞を乗り越えられたのが大きい。グリーンマイルの2ホール目、17番(パー3)では右サイドのフェアウェイからパターで15mを流し込むバーディで声援を浴びた。「ラインにのったので入るかな…と思ったら、本当にいい感じに入ってくれた。そんな簡単なホールじゃないので」。午後組を多く残した段階とはいえ、ホールアウト時点では暫定7位だった。

ケンタッキー州バルハラGCでの前年大会は初出場にして日本勢最高位の18位。初日から「71」「68」「67」「67」と日を追うごとに好プレーを見せた。PGAツアー2年目の今季はトップ5入りが2回。4位だった3月「バルスパー選手権」からタッグを組んだキャディ、ビリー・スペンサー氏と、4月「バレロテキサスオープン」では5位に入った。
クエイルホロークラブは今回が初訪問。難コースを相手にしても怯まず、「きょうは攻めたところでバーディを獲れたのが大きい」とうなずいた。「ドライバーショットが途中、曲がっていたのでそこだけ修正できればいいかなと思います」。昨年以上の好成績も、もちろん望めるスタートだ。(ノースカロライナ州シャーロット/桂川洋一)