◇メジャー第2戦◇全米プロゴルフ選手権 事前情報(14日)◇クエイルホロークラブ(ノースカロライナ州)◇7626yd(パー71) 4月末のPGAツアーのペアマッチ「チューリッヒクラシック」で、日本のコンビが優勝争いに加わった。久常涼は「僕…

◇メジャー第2戦◇全米プロゴルフ選手権 事前情報(14日)◇クエイルホロークラブ(ノースカロライナ州)◇7626yd(パー71)
4月末のPGAツアーのペアマッチ「チューリッヒクラシック」で、日本のコンビが優勝争いに加わった。久常涼は「僕は金谷さんに“おんぶに抱っこ”。あれだけパットがうまいし、アプローチも全部寄せてくれる。『頑張れ!』って応援していれば勝手に順位が上がった感じでした」と笑う。最終順位は18位ながら、3日目を終えて2位という奮闘ぶりだった。
力を合わせた4日間は2人のその後の戦いぶりに勢いをもたらした。年上のルーキー・金谷拓実は「アイアンでピンを刺していく涼のゲームを見られた。そういったプレーは自分の課題。良いフィーリングをもらえて、そこからちょっとずつ(調子が)良くなっている感じがします」と納得顔で語る。同大会で連続予選落ちを4試合で止めると、翌週の「ザ・CJカップ」で5位。先週の「マートルビーチクラシック」も最終日に「67」をマークしてきた。

フェデックスカップポイントランキングは現在137位。来季の出場権確保へ苦戦が続いても、モチベーションは高く保たれている。「予選落ちした時も、カットラインと打数がすごく離れて落ちているわけではなかったんです。毎日少しずつ、成長を重ねていければ、(差が)きっと埋まると前向きに考えながら過ごしています」と、たくましい。
最近は各地のゴルフショップに出向く時間がリラックスタイム。「こっちは上級者用の練習器具も多いんです。(店内を)見ていておもしろいし、結構買っちゃいます」。日本ツアーでプレーした昨年、身体のことを考えてシーズン途中から守ってきた“コーヒー断ち”は少しだけ解禁した。「どこの空港にもスタバ(スターバックスコーヒー)があるんで。『今週は予選を通ったからイイかな』と、日曜日に」。週に1度のアイスコーヒーが楽しみのひとつになった。
タフなPGAツアー。米国に来てよかった?「もちろんです」と即答した。「自分に足りないところを感じることも多いけれど、それと向き合っている。ちょっとずつ前進する気持ちがあれば、今の結果も変えていけるんじゃないかなと思うので」

日本、アジアン、オーストラリア、南アフリカツアーの世界ランキングポイント上位者(インターナショナルフェデレーションランキング)の資格で出場する今大会。4回目の参戦でまずは初の予選通過を勝ち取りたい。「毎週どのコースでも距離は長い。もちろん良い選手ばかりだからレベルはもちろん高い。でも、やることは変わらない」。メジャーでも実直に目の前のコースと対峙する。(ノースカロライナ州シャーロット/桂川洋一)