◇国内男子◇中日クラウンズ 事前(30日)◇名古屋GC和合C(愛知)◇6557yd(パー70)2月、米下部コーンフェリーツアー「アスタラ選手権」初日の7番(パー5)を終えて途中棄権した蝉川泰果は、宿泊先の部屋に戻っても悔し涙が止まらなかっ…

蝉川泰果は待望の国内初戦

◇国内男子◇中日クラウンズ 事前(30日)◇名古屋GC和合C(愛知)◇6557yd(パー70)

2月、米下部コーンフェリーツアー「アスタラ選手権」初日の7番(パー5)を終えて途中棄権した蝉川泰果は、宿泊先の部屋に戻っても悔し涙が止まらなかったという。「あんなに泣いたことは、ホントにないってくらい…」。昨年スポット参戦したPGAツアーで獲得したポイントによる限られた資格で、1月中旬のシーズン開幕からスタートした意欲的なチャレンジ。4戦目のコロンビアで、唐突に終わりを告げた。

左背中側の肋骨3本の疲労骨折。帰国後に複数の病院に足を運び、ようやく痛みの原因が判明した。なかなか突き止められず、厄払いもするほどもどかしい時間を過ごした。大きかったのは、昨年11月に結婚したタレントの久保葵さんの存在。ひとりきりだったら、もっと心は荒んでいたかもしれない。

2年前は最終日最終組で優勝争いを演じた大会

クラブを再び振れるようになったのが2週間前。肋骨に入っていたヒビが消えても、起き上がる際やスイング時の違和感は、まだゼロになったわけではないと話す。復帰時期について、5月中旬をひとつのメドにしていた蝉川のハートに火をつけたのはテレビの中のマスターズチャンピオンだった。

悲願のキャリアグランドスラムを達成したロリー・マキロイ(北アイルランド)のプレーは、なぜあれほど感動的に映ったのか。「“仕事”としてじゃなく、本当にゴルフがうまくなりたいとか、いちゴルファーとして楽しんでいると感じた。自分もやっぱり純粋にゴルフが好きだし、原点に戻れた」

アクシデントの苦い記憶がある分、ウォーミングアップや就寝前のストレッチといった身体のケアに対する意識は飛躍的に高まった。もちろん調整途上のゴルフの状態は、タフなツアーセッティングで準備不足を感じるシーンも少なくない。

それでも、「試合でしか吸収できないこともすごく多いと思う。まずは一個一個、課題をクリアしていきたいですけど、(最終的には)勝つためにやっているので。そこはずっと意識してやっていきたい」。リハビリの延長などでは決してない。覚悟を決めて、復帰戦のティイングエリアに立つ。(愛知県東郷町/亀山泰宏)

<練習日のクラブセッティング>

ドライバー:ピン G440 LST(9度)
シャフト:藤倉コンポジット VENTUS BLACK (重さ60g台、硬さTX)

フェアウェイウッド:テーラーメイド Qi35 (3番15度)
シャフト:藤倉コンポジット VENTUS BLACK (70g台、TX)

アイアン:ピン i525 (3番)
シャフト:日本シャフト NSプロ モーダス3 ハイブリッド グラファイト オン スチール テクノロジー(X)
ピン ブループリント T(4番~W)
シャフト:日本シャフト NSプロ モーダス3 プロトタイプ(X)

ウェッジ:ピン s159 (50、56、60度)
シャフト:日本シャフト NSプロ モーダス3 プロトタイプ(X)

パター:ピン PLD ミルド ANSER プロトタイプ

ボール:タイトリスト プロV1x