日本バレーボール協会会長の川合俊一氏が30日、インスタグラムを更新。「言葉の暴力をやめてください」とファンに訴えた。 27日に行われたSVリーグ男子・プレーオフ準決勝、サントリー-名古屋で判定が波紋を呼んだ。サントリーがセットカウント2-…

 日本バレーボール協会会長の川合俊一氏が30日、インスタグラムを更新。「言葉の暴力をやめてください」とファンに訴えた。

 27日に行われたSVリーグ男子・プレーオフ準決勝、サントリー-名古屋で判定が波紋を呼んだ。サントリーがセットカウント2-1で迎えた第4セット。名古屋が26-25とリードしていた状況で、チャレンジ(映像検証)を巡り混乱した。審判が名古屋選手にマナー違反の警告を与えたことで、サントリーに1ポイント付与。26-26となった。

 そこからサントリーが一気に2点を連取し、試合が決まった。翌日、川合会長は自らのインスタグラムで説明をしてきたが、再び長文で思いを伝え、改善策として「今現在も苦痛や不満を抱えている男女の多くの選手たち、そして色んな考えや経験を持っているOB、OGの皆さまを含めた関係者が一堂に会してディスカッションをし意見を述べ合う機会を作るのもいいのかな?」と示した。

 以下、川合会長がインスタグラムに示した全文。

 「皆様がたくさん拡散して下さり、大変多くの方が読んで下さった事にまず感謝致します。そして今現在もたくさんのご意見と感想を頂いています。皆様が色々な発信をして下さる事は、即ちそれだけ今バレーボールを好きでいてくれている方がたくさんいる事の表れだと、本当に嬉しく思っています。

 ただ、今もなお選手やチームへの誹謗中傷、そして憶測により事実が捻じ曲げられている現実がネット等でも見られます。これ以上の誹謗中傷、すなわち言葉の暴力をやめて下さい。

 そして意見の中には私がどちらかのチームに味方をしているのでは?という物もありました。さらには今、一定の選手に誹謗中傷の矛先が変わっている、、、と。私個人がどちらか一方のチームの味方をする事はありません。

 そして繰り返しになりますが、ああいった1点で全てが変わる白熱した試合展開の中で起きた場面では、誰にでも起こり得る可能性がある事だと思います。まだ納得していない、、、という方もいらっしゃるのも分かります。ただそれは今回のチームや他のチーム全選手が感じている事でもあると思います。

 ただ、選手は露骨な誹謗中傷などできません。そして誹謗中傷に対して理不尽に感じていても言い返す事も難しいでしょう。スポーツ選手の選手生命は決して長くはありません。このような誹謗中傷が続く事、憶測が他の出来事にまで波及しますと、選手は疲弊し萎縮し良いプレーを生み出す原動力が失われてしまいます。

 私が選手だった時代と違い、今は良くも悪くもダイレクトに選手に言葉が届きます。もちろんお金を払って会場に観に来て下さる方、配信等でもお金を払いご覧になられてるファンの皆さまで成り立っていますので、我々は厳しいお言葉も甘んじて受けなければならないと私個人は思っています。

 それはSVリーグも同じだと思います。SVリーグは発足して一年、今現在色々と試行錯誤している最中だと思います。 そして、審判に対しての誹謗中傷もやめて下さい。この方々もバレーボールが好きで情熱を注いでいる人達です。ですが今回、一番意見が飛び交っております問題。選手と審判との関係性について。この在り方も、もっとお互い会話やコミニュケーションが取れる環境作りにしていかなければならない重要な課題だと思っております。

 海外で活躍している選手から、海外リーグでは選手と審判がもっと会話をしているとの意見も聞く事ができました。日本でもこのような形にし、選手がフラストレーション溜まること無く試合に集中できる環境作りをしていけたらと思っております。

 そして今現在、多くの選手が色々な苦言を呈している中に於いて、全ての選手が納得した上で試合だけに集中できる環境作り、そしてファンの皆さまにも分かりやすいなと思って楽しんでいただける環境作りが、いま問われているのだと思います。もちろん言葉にするのは簡単です。すぐにできる事とできない事も出てくると思いますが、一つ一つ見直していきたいと考えております。

 私の考えとしまして、多忙を極める人が多い中で現実的ではないかもしれませんが、今現在も苦痛や不満を抱えている男女の多くの選手たち、そして色んな考えや経験を持っているOB、OGの皆さまを含めた関係者が一堂に会してディスカッションをし意見を述べ合う機会を作るのもいいのかな?(難しい場合は任意でリモート等)とも思っています。

 過去を変える事はできません。皆さんで未来に向けて進んで行きませんか?男女全ての選手の皆さん、先輩方、我々協会と加盟団体、そして何より応援して下さるファンの皆さまが垣根を越えて最高のバレーボール界にして行きましょう!

川合俊一」