「中日5-4阪神」(30日、バンテリンドーム) 連敗中の阪神が今季初めてサヨナラ負けを喫し首位から陥落した。九回に絶好の勝ち越し機を逃し、継投失敗も響いた。 延長十一回、体調不良で抹消された石井の代わりに登録されたビーズリーがマウンドへ。…
「中日5-4阪神」(30日、バンテリンドーム)
連敗中の阪神が今季初めてサヨナラ負けを喫し首位から陥落した。九回に絶好の勝ち越し機を逃し、継投失敗も響いた。
延長十一回、体調不良で抹消された石井の代わりに登録されたビーズリーがマウンドへ。先頭の細川に中前打を浴びると、加藤に送りバントを決められた。ここでバッテリーにサインミスがあり、捕逸となって走者は三塁へ。木下を申告敬遠で歩かせたが、代打・カリステにセンターへサヨナラの犠飛を打ち上げられた。ベンチに戻ったビーズリーはグラブをたたきつけるなど悔しさを爆発させた。
助っ人は「意思の疎通ができていなかった。坂本さんはしっかり言ってくれていたんですけど、僕が理解できていなかった。そこはしっかり反省しないといけない」と語った。「積極的にストライクゾーンに自分のボールを思い切って投げていくことを決めていたけど、それが投げきれなかった」と悔やんだ。
試合は初回、中日の先発・大野に対して1死から、中野が右中間を破る三塁打でチャンスメーク。続く森下は初球のカットボールを中前にはじき返した。幸先よく先制点を奪ったが、直後に先発の門別が同点に追いつかれる展開。先頭岡林に右中間を破る三塁打許すと、1死後、上林に中前に適時打を浴びた。
三回には木下の左越えソロで勝ち越しを許したが、六回だ。先頭の近本が遊撃内野安打でチャンスメークすると、中野が四球を選んで一、二塁。森下も中前打でつなぎ、満塁として佐藤輝が左前に同点適時打を放った。このタイムリーが今季24打点目。並んでいた巨人の岡本を抜き、リーグ単独トップに立った。
さらに大山の三ゴロ併殺打の間に勝ち越し点を奪うと、2死三塁から前川が右前適時打でリードを2点に広げた。だが、再び直後のマウンド。門別が2死ボスラーに死球を与えると、中田には四球で一、二塁とピンチを背負った。
ここで藤川監督は継投を決断。岡留をマウンドに送ったが、細川に四球を与えると、代打・高橋周が登場したところで、島本にスイッチした。だが、2死満塁から右前に運ばれ、同点となる2点適時打を浴びた。勝ち投手の権利を持って降板した門別の勝利も消えるなど、結果的に継投が裏目になった。
九回、先頭の前川が中越え二塁打でチャンスメーク。坂本は送りバントを狙うも空振り三振に倒れたが、代打・糸原が左前打で繋ぎ、糸原の二盗後、二、三塁から代打・木浪が空振り三振。近本も見逃し三振に倒れ、絶好の勝ち越し機を逃した。直後に桐敷が2死満塁のピンチを背負うも無失点で切り抜け、延長戦に突入していた。