◇国内男子◇中日クラウンズ 事前(30日)◇名古屋GC和合C(愛知)◇6557yd(パー70)18歳の石川遼が2010年大会最終日にマークした「58」は、当時のギネス世界記録に認定された。6打差18位から大逆転優勝を飾って15年。「僕は過…

石川遼は13回目の「中日クラウンズ」

◇国内男子◇中日クラウンズ 事前(30日)◇名古屋GC和合C(愛知)◇6557yd(パー70)

18歳の石川遼が2010年大会最終日にマークした「58」は、当時のギネス世界記録に認定された。6打差18位から大逆転優勝を飾って15年。「僕は過去の優勝者として名前が入っていますけど、やっぱりこれからの2勝目、3勝目っていうところの方が、大きな意味を持ってくるのかなって思います」。33歳で迎える、13回目の大会出場を前にして話す。

大会は今年で65回目。継続中の国内ツアートーナメントとしては、最も長く同じコースで開催されているのが「中日クラウンズ」だ。総距離が短いコースとはいえ、過去10大会の優勝者は40代が半数を占め、ベテランが存在感を示してきた。

今季、試合ごとに模索してきたパターは前週2日目から同じものを継続

「コースが変わらないトーナメントはほかにもあるんですけど、雰囲気だったり、出場人数の少なさ(105人)だったり、いろんなことを含めてコンセプト的に日本ツアーの中では『マスターズ』に近いのかなって」。3週前、ジョージア州オーガスタナショナルGCで開催されたゴルフの祭典でロリー・マキロイ(北アイルランド)とプレーオフを戦ったのは、44歳のジャスティン・ローズ(イングランド)だった。67歳のベルンハルト・ランガー(ドイツ)は、最後の大会出場で予選通過に1打届かなかったものの、スタンディングオベーションで奮闘をたたえられた。

和合も同じコースでの経験が大いに生きる一方、毎年コンディションも変わる中でそれを発揮することが難しいのがゴルフというスポーツの面白さでもある。「“こうやって攻めたら絶対にいい”って、みんな分かってると思うんです。どこに乗ったらどれくらい曲がるとか、どういうラインが残るとか…。でも、それを読み切れなかったり、今年読み切れても来年どうか。毎年毎年、(コースに)求められることをいかに仕上げていけるか」

恐れるものなどないかのように1Wで攻め抜き、勝ち切った15年前。経験を重ねた先でつかみたい和合2勝目には、きっと特別な意味がある。(愛知県東郷町/亀山泰宏)