今季からサッカーJ3に参戦している高知ユナイテッドSC(高知U)の運営を支えようと、高知県は25日、ふるさと納税の仕組みを使った寄付金集めをスタートした。目標は3カ月で3千万円。県はスポーツ振興や経済浮揚につなげようと、今回の寄付に連動し…

 今季からサッカーJ3に参戦している高知ユナイテッドSC(高知U)の運営を支えようと、高知県は25日、ふるさと納税の仕組みを使った寄付金集めをスタートした。目標は3カ月で3千万円。県はスポーツ振興や経済浮揚につなげようと、今回の寄付に連動して同額を高知Uに出資する方針だ。

 寄付は「クラウドファンディング型ふるさと納税」を使い、ポータルサイト「ふるさとチョイス」(https://www.furusato-tax.jp/gcf/3943)で受け付ける。寄付した人は、手続きをすれば税金の還付や控除を受けられる。

 高知Uは今季、公式戦ユニホームの胸に「高知家」と入れている。広告を出すスポンサーが現れなかったためだ。そこで今回の寄付集めのサイトでは「あなたも胸スポンサーに!」と呼びかけている。

 高知Uは今回、寄付のお礼に「記念品」を用意した。25万円の寄付なら「監督・コーチ陣との親善試合と昼食会の参加権」、10万円なら「公式戦時のエスコートパーソン権」、1万5千円なら「選手撮影のメッセージ入り写真」など12種類。通常のふるさと納税の返礼品とは異なり、高知県民を含むすべての寄付者が記念品の対象になる。

 高知Uの山本志穂美社長と秋田豊監督は24日、県庁で記者会見して寄付を呼びかけた。J3参戦でナイターゲームが増え、遠征・宿泊費が膨らんでおり、寄付は強化費や遠征費にあてるという。山本社長は「3千万円の寄付が集まれば、県の支援も合わせて計6千万円を受け取れる仕組み。今回の県からの申し入れに心から感謝している」。秋田監督は「現状では他の仕事もしながらプレーしているアマチュア契約の選手も多く、改善には資金が必要。ぜひこのクラウドファンディングを成功させたい」と語った。

 高知UはJ3で今季10試合を戦い、3勝3分け4敗。J3の20チーム中10位に位置している。(蜷川大介)