陸上女子100メートル障害の元日本記録保持者で東京オリンピック(五輪)代表の寺田明日香(35)が15日、東京都内で会見…
陸上女子100メートル障害の元日本記録保持者で東京オリンピック(五輪)代表の寺田明日香(35)が15日、東京都内で会見を開き、今季限りで競技の第一線を退くと明らかにした。
会見では「『引退』という言葉はいったん置いておく。今後は、子どもから大人まで(さまざまな人たちと)本気で一緒に走っていく」と語った。9月に東京で開かれる世界選手権の出場はめざすという。
北海道出身の寺田は、18歳だった2008年から日本選手権を3連覇。09年には世界選手権にも出場したが、相次ぐけがもあり、13年に23歳で現役を引退した。
その後、結婚や長女の出産を経て、16年から7人制ラグビーに挑戦。日本代表の練習生としても活動した。
東京五輪をめざすため、19年に陸上に復帰。同年9月、日本選手初の100メートル障害12秒台となる12秒97をマークした。21年の東京五輪では同種目で日本勢として21年ぶりの準決勝に進出。23年にも12秒86の自己新記録を出し、世界選手権にも出場した。
日本では出産後も競技を続ける女性アスリートが少ないなか、子育てをしながら競技で結果を残したことでも注目を集めた。「やりたいことを発信していく中で、そういう風に皆さんが思ってくださったのは大きい。求められるのであれば、今後も勉強して発信していけたらと思う」と話した。(加藤秀彬)