「ドジャース春季キャンプ」(16日、グレンデール) ドジャースの大谷翔平投手がデーブ・ロバーツ監督にドッキリを仕掛けた。指揮官の駐車場に置かれていたのは子供用のポルシェ。「やってくれたな、ショウヘイ」と指揮官が苦笑いを浮かべ企画は大成功に…

 「ドジャース春季キャンプ」(16日、グレンデール)

 ドジャースの大谷翔平投手がデーブ・ロバーツ監督にドッキリを仕掛けた。指揮官の駐車場に置かれていたのは子供用のポルシェ。「やってくれたな、ショウヘイ」と指揮官が苦笑いを浮かべ企画は大成功に終わった。

 伏線は昨年の5月にあった。大谷が本拠地・ドジャースタジアムのブレーブス戦でシーズン8号を放ち、沖縄生まれのロバーツ監督が持つ日本出身選手による通算本塁打の球団記録を更新した。

 試合後の大谷の囲み取材の最中に指揮官が「すまん、すまん」と言いながら突然、乱入してきた。「みなさんに昨日、ショウヘイからもらった贈り物を見せたくてね」。手には淡いピンクのポルシェのミニカーを持っていた。

 自身が現役時代にド軍で残した日本出身選手最多通算本塁打記録を破られるにあたり、「車が欲しい」とリクエストしたところ、大谷からプレセントされたという。“逸品”を披露し「ショウヘイ、おめでとう、そして、本当にありがとう」と満面に笑みを浮かべた。

 その上で「机の上に飾ることができる」と語っていたが、大谷は直後に「笑ってもらうのが好きなので、また何かあれば考えたい」と語り、本物は?の問いに「ワールドシリーズに勝てたら考えます」と発言していた。

 5カ月後、チームはワールドシリーズ制覇を達成。大谷は“有言実行”でミニカーからグレードアップしたポルシェを指揮官にプレゼントした。センス溢れる贈り物にロバーツ監督もノリノリで「なかなかいいじゃないか」と子供用のポルシェに座ってみせた。大谷と指揮官の信頼関係がにじんだ、アメリカらしいドッキリ企画だった。