「女子プロレス・ワンマッチ興行 ウナギ・サヤカ 殿はご乱心 我が名は」(16日、後楽園ホール) 女子プロレス初のワンマッチ興行が行われ、1603人と満員札止めの観客が集結。里村明衣子が24分21秒、スコーピオライジングからの片エビ固めでウ…

 「女子プロレス・ワンマッチ興行 ウナギ・サヤカ 殿はご乱心 我が名は」(16日、後楽園ホール)

 女子プロレス初のワンマッチ興行が行われ、1603人と満員札止めの観客が集結。里村明衣子が24分21秒、スコーピオライジングからの片エビ固めでウナギ・サヤカから3カウントを奪取。超異例の挑戦に打って出たウナギに、万雷の拍手が注がれた。

 ウナギの奮闘が光った。“女子プロレス界の横綱”里村の重い打撃、バックドロップ、デスバレーボム2連発にも耐え続けたが、最後はスコーピオライジング(閃光式かかと落とし)で力尽きた。

 4月29日に引退興行を控える里村に真っ向勝負を展開。勝者からは「ウナギとはまだまだ続く気がする。私は引退した後も死ぬまでプロレスに人生を懸ける。ウナギにもそんな未来を感じる」と賛えられた。

 ウナギは「引退する前に(自分と)シングルができて良かったな」と信条の「傾奇者(かぶきもの)」らしさを発揮。

 その上で「たくさんの人が『昔のプロレスは良かった』と言っている。昔は後楽園も当たり前にパンパンにしてすごいし、カッコイイ。でもさ、今こうやってプロレスをしているのは今の現役レスラーなんですよ。だから何があっても大きい夢を見て、大口たたいて、先頭で実際に行動して、夢を叶え続けるとオマエに誓うよ」と宣言した。

 4月26日には両国国技館で自主興行「ウナギ絶好調」を開催予定のウナギ。「両国をパンパンにして、東京ドームで自主興行を絶対にやる」と誓った。両者が熱い握手を交わし、会場に大きな拍手が起こった。

 大会は午後4時にスタートし、実況アナの前説やVTR等を経てゴング。試合後のリング上でのやり取りを含めて1時間弱で終了。1987年1月14日に新日本プロレスで行われ、大盛況だった藤波辰巳(現:辰爾)と木村健吾のワンマッチ興行をほうふつとさせる熱気が会場にあふれていた。