今日に至るまで、ビクトル・ホブラン(ノルウェー)はプロとしてPGAツアーでのキャリア全体を通じて、ピンの同じパター1本のみを使用してきた。カスタムの「PLD DS-72 マレット」である。最初このパターは「ホビィ」プロトタイプと呼ばれてい…

新しいパターと使ってプレーするホブラン(Michael Owens/Getty Images)

今日に至るまで、ビクトル・ホブラン(ノルウェー)はプロとしてPGAツアーでのキャリア全体を通じて、ピンの同じパター1本のみを使用してきた。カスタムの「PLD DS-72 マレット」である。最初このパターは「ホビィ」プロトタイプと呼ばれていたが、後になってピンがDS-72と名付けて正式にリリースした。ホブランのモデルはカーボン鋼の削り出しで、アライメント向上のためトップラインとフランジに2本の白いラインが引かれている。

このパターは、ホブランがPGAツアーで挙げた6勝の全てでバッグに収まっていた。2025年はPGAツアーにおけるストローク・ゲインド・パッティング(スコアに対するパットの貢献度)で123位と低迷していることもあり、これまでスタメンを張ってきたパターは「ジェネシス招待」の木曜、ついにベンチ行きを命じられた。

ピンのレップ、ディラン・グッドウィンによると、ホブランは前週の金曜にオクラホマの自宅からピンに連絡し、いくつか異なる種類のパターを試してみたいと伝えてきた。

グッドウィンは火曜にGolfWRX.comに対し、「我々は様々なオプションの詰まったお試し品の袋を彼に送りました。異なるフェースのオプション、インサート、ミリングの深いものと浅いもの、平滑なものなど、彼がこれまで目にしたことのないモデルですね。いくつか現在、彼が実戦で使用するモデルと相性の良いものもありました」と述べた。

ピンから送られてきたパターをテストしたホブランは、写真にあるピン「PLD オスロ」“オンセット”に似た、センターシャフトのパターを選び出した。

ピン「PLD オスロ パター」のフェース(提供:GolfWRX)

グッドウィンによると、ホブランは新しいオスロ オンセットパターについて、アドレスで座りが地面に対して平らな点を気に入ったという。シャフトがヘッドの中央から真っすぐに飛び出しているため、スクエアに置く上で操作を必要としないのである。ホブランはこれまでの実戦使用パターで、アドレス時のヘッドの座りに問題を見出していた。

「今週(のジェネシス招待で)追って連絡を取ったところ、オスロ オンセットを気に入っていることが分かりました。彼はこれまで実戦で使用していたパターに、アドレスで何か違和感があることに気づいていたのです。両手でフェースを操作し、ライとロフトが彼にとって正しく見えるようにしていると感じていました。ボールを見下ろした際、しっくり来ていなかったのです。オスロ オンセットを使えば、座りはまさに平らで、センターシャフトであるだけに、操作する必要はありませんから」

センターシャフトモデルを選択(提供:GolfWRX)

センターシャフトのパター、そしてオンセットに設計されたパターは、確実にPGAツアーで人気が高まっており、様々なメーカーがプレーヤーの要望に合わせたプロトタイプを製作している。ピンとホブランもその流行に乗ったようだ。

「我々はこのように、オンセットでシャフトの前にフェースがあり、ボールを自由にするような人気モデルをツアーの現場で目にしてきました。選手たちはあの見た目が好きなのです。最近、センターシャフトが人気を博していますが、我々も独自のバージョンを作りました。少しトウハングしており、ビクトルが自然とやっていることにマッチしています。ですので、出だしからかなり良い感じなのですが、彼は主にアドレスでの具合が気に入っているのです。座りがとてもスクエアなんですよ」

座りの良さが決め手となった(提供:GolfWRX)

というわけで、ホブランは6年ぶりに慣れ親しんだプロトタイプではないピンのパターを使用している。ホブランがトリーパインズでの「ジェネシス招待」をプレーする中、新しいパターに注目が集まっている。

(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)