◇米国女子◇ファウンダーズカップ 最終日(9日)◇ブラデントンCC(フロリダ州)◇6465yd(パー71)米男子ツアーで流行っていた「LABゴルフ」のパターが、米女子ツアーでもじわじわ来ている。開幕戦「トーナメント・オブ・チャンピオンズ…

LABゴルフ×長尺の最強コンビ

◇米国女子◇ファウンダーズカップ 最終日(9日)◇ブラデントンCC(フロリダ州)◇6465yd(パー71)

米男子ツアーで流行っていた「LABゴルフ」のパターが、米女子ツアーでもじわじわ来ている。開幕戦「トーナメント・オブ・チャンピオンズ」で優勝したキム・アリムが使用していたのに気づいた方もいるかもしれないが、今週も同ブランドのパターを使ったイエリミ・ノが優勝。“ゼロトルク”を謳うパターが開幕2連勝となった。

アダム・スコットと同じ仕様

ノのパターは長尺に「Mezz.1 MAX(メッツワンマックス)」の青ヘッドという組み合わせ。これはアダム・スコット(オーストラリア)と同じセットで、「-MAX」は「Mess.1(メッツワン)」より20%ヘッドが大きく、長尺と相性がいい(スコットは現在ヘッドを「OZ.1」に変更した模様)。

パターの練習に勤しむ

試合前の練習日、パッティンググリーンでタオルの上に乗って熱心に練習をするノの姿があった。ヘッドの前後にティを差してインパクトの管理、練習器具を使って出球の管理をしながら、さらにミラーも置いて目の位置の確認も行っていた。休憩を挟んで2時間近く、ようやく練習を終えた彼女に、LABのパターに替えた理由を聞いてみた。

「2023年の途中からずっとパターに苦しんでいたんです。何か新しく違うものを試したくて、LABゴルフのパターを勧められたの」という。そして使ってみて効能に驚いた。

パターの練習に時間をかけていた

「バックスイングがスムーズに引けて、スムーズに打てるのが何よりいい。さらにこのメッツは見た目もすごくストレートだから、簡単に構えられる」。中でも長尺を選んだ理由を「ストロークが安定するし余計な動きが入らない。ペンシルで握るようになってさらに良くなったわ」と語り、右手のグリップにも言及した。

女子ツアー限定の紫OZ.1i

“ペンシル”とは文字通り鉛筆を持つような形。右手の力を極力使わないような握りで、左手のある胸のあたりを支点としたショルダーストロークで打っているわけだ。ゼロトルクかつ長尺による振り子運動、さらにライ角も限りなくアップライト。考えられる“いい要素”をふんだんに使ったパッティングスタイルだろう。4日間通算24バーディは圧巻のプレーだった。

念願の米ツアー初優勝を飾った

グリーン上の弱点を克服して、念願の初優勝を飾った。「こういう優勝争いを経験して、初めて優勝できたのはうれしい。今シーズンに向けて自信がブーストした気がします」と笑顔で語った。いずれにしても、LABゴルフのパターが日本でも流行る予感がプンプンする。(フロリダ州ブランデントン/服部謙二郎)