プロ通算525本塁打を誇る清原和博氏(57)の次男で、東京六大学野球の慶大に入部予定の慶応・清原勝児内野手(3年)が1日、横浜市内の同大学グラウンドで練習に初参加した。昨年まで同チームでプレーした兄・正吾内野手(22)を「超えたい」と宣言…

 プロ通算525本塁打を誇る清原和博氏(57)の次男で、東京六大学野球の慶大に入部予定の慶応・清原勝児内野手(3年)が1日、横浜市内の同大学グラウンドで練習に初参加した。昨年まで同チームでプレーした兄・正吾内野手(22)を「超えたい」と宣言。兄から託されたプロ入りの夢も見据えながら、日本一を目指す。

 涼しげな目元に闘志が宿る。清原は大学生活に懸ける思いを明かした。

 「兄よりも活躍して、超えたい」-。

 幼少期から野球を続け、甲子園で優勝も経験。だからこそ、6年間のブランクを経て野球に再挑戦し、慶大の4番へと成長した兄の存在は強烈な刺激となった。正吾から昨秋の早慶戦で放ったリーグ戦3号本塁打の記念球を贈られた際には、複雑な感情が絡み合ったという。

 「家族として素直にうれしかったんですけど、同時に、ブランクがあったのに活躍できる兄のすごさに一種の悔しさもありました」

 正吾はプロ志望届を提出も指名漏れ。親子2代でのNPB入りはかなわなかったが「夢は弟に託します」という言葉を残していた。「僕も目指す以上は頑張りたい」と勝児。思いは確かに受け継ぐつもりだ。

 慶大入部にあたり、父・和博氏からは普段と変わらず「頑張れ」と送り出されたという。この日はランニングやキャッチボールなどで約3時間の練習。1年時に留年したため、昨年1年間は実戦から離れたが、高校のグラウンドを借りるなど練習を続けてきた。今後は二塁を中心に勝負する方針。堀井監督は「貴重な右打者。ポジションを奪い取ってくれれば大きな戦力」と期待した。

 「いち早くリーグ戦に出て、日本一に貢献したい。野球以外でも応援される選手に」と清原。偉大な父と兄の背中を追い、大きく飛躍を遂げる。