「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(24日、有明アリーナ) 世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(31)=大橋=がWBO同級11位の挑戦者、金芸俊(32)=韓国=を4回2分25秒KO勝ちで下し、WBC…
「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(24日、有明アリーナ)
世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(31)=大橋=がWBO同級11位の挑戦者、金芸俊(32)=韓国=を4回2分25秒KO勝ちで下し、WBCとWBOは4度目の防衛、WBAとIBFは3度目の防衛に成功した。通算戦績は29戦29勝(26KO)。自身の持つ日本人最多世界戦連続KO記録を10に伸ばし、現役単独最多の世界戦通算24勝目をマークした。
圧倒的な強さをみせつけた井上は「疲れました。試合で、というよりも2カ月間いろいろありましたし、肉体的ではなく精神的に正直きつかったところもある。無事に勝つことができて、肩の荷が下りて、ドッと疲れがきました」と苦笑い。当初昨年12月24日に対戦予定だったサム・グッドマン(オーストラリア)が2度にわたる左目負傷で1カ月延期の末、試合13日前に挑戦者変更を余儀なくされるトラブルが続いたが、年末年始も休み返上で、約2カ月にわたって調整を続けてきただけに、本音が漏れた。
この日の試合については「相手あってのボクシング。相手に対していいボクシングができたのかなと思います。すべてが分かる前に終わってしまった。手応えは最初の方からあった。それをどうフィニッシュにつなげていくかを考えていた」と振り返り、KO直前の金の「こい!」という挑発については「ちょっとムッとはした。それくらいですかね。絶対倒してやろうと。そんなことしなきゃいいのにと思いながら試合をしてました」と、笑いながら明かした。
決着は4回。金が圧力を強めて前に出たが、井上は冷静に組み立ててコーナーへと追い詰めていった。井上の左のカウンターからの攻撃でふらついた金は強気に「こい!」と手で挑発。すると、井上は左で畳みかけて、強烈な右ストレートをたたき込んで金をコーナーへ吹き飛ばした。金はそのままもん絶。相手コーナーからタオルが投入された。