第97回選抜高校野球大会の出場校が24日に決まり、群馬県内からは健大高崎が3年連続で選ばれた。昨年の秋季関東地区大会で8強入りした東農大二は、補欠校となった。選抜大会は3月18日に兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕する。(中沢絢乃) 夕…
第97回選抜高校野球大会の出場校が24日に決まり、群馬県内からは健大高崎が3年連続で選ばれた。昨年の秋季関東地区大会で8強入りした東農大二は、補欠校となった。選抜大会は3月18日に兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕する。(中沢絢乃)
夕方、グラウンドに集まった健大高崎の選手たちは、青柳博文監督から「吉報」を告げられた。
「史上4校目の(選抜大会)連覇に近づけるよう、残る日々を過ごしていきましょう」
県勢として初優勝を遂げた前回大会に続いて出場権をつかんだ。
加藤大成主将は「去年の先輩のような飛び抜けた選手はいない」とし、「今年の強みはチーム力」だと説明する。
昨秋の関東大会で準優勝した。投げては最速150キロ超のエース右腕石垣元気投手、投球術が光る左腕の下重賢慎投手らを、遊撃手の加藤主将らが安定した守りで支えた。秋の公式戦のチーム打率は3割8分7厘で、選抜大会に出場する32チームの中でも上位だ。
加藤主将は力強く言った。「投手中心に守って、打線はつなぐ。自分たちの野球をしっかり展開したい」(大宮慎次朗)
■健大高崎は8回目のセンバツ切符
健大高崎の選抜出場は3年連続8回目。昨春は県勢初優勝を果たしており、2連覇を目指す。
昨秋の関東地区大会県予選では準決勝までの4試合をコールドで勝ち上がった。関東大会でも1、2回戦をコールド勝ちしたが、決勝で横浜(神奈川)に敗れた。
投手陣は昨春の選抜や夏の選手権大会で活躍した右腕の石垣元気投手(2年)や、左腕の下重賢慎投手(同)らが中心。関東大会4試合で28得点と強力打線も特徴。
創部20年余りで、甲子園出場は春夏通算12回目。卒業生に埼玉西武ライオンズの柘植世那選手らがいる。(中沢絢乃)
■県高野連会長「ハイレベルな戦力、発揮を」
群馬県高校野球連盟の上原清司会長は「3年連続8回目の選抜出場、おめでとうございます。今回も健大高崎らしくハイレベルな戦力を遺憾なく発揮して、本県、関東の代表として2連覇を目指して頑張ってください」とコメントした。
■東農大二は補欠 「目標は夏一本」
東農大二は、7枠となった関東・東京地区で最後に選出された早稲田実と比較検討されたが及ばず、33年ぶりの選抜大会出場はならなかった。
選手たちはグラウンドで選考結果を待っていたが、井野智広顧問から公式戦のユニホームではなく練習用のユニホームに着替えて待つよう言われ、「選ばれなかったんだ」と理解したという。佐藤伊織主将は「正直受け入れられないくらい悔しい」と肩を落とした。
そんな選手たちに、青木一将監督は「今日の発表で目標が夏一本に定まった。またここからスタートだという気持ちでやっていこう」と呼び掛けた。佐藤主将は「あと甲子園に出られるチャンスは夏1回だけ。この悔しい思いをぶつけて、夏に青木先生を甲子園に連れて行く」と誓った。(中沢絢乃)