ゴルフ界最大の見本市「PGA SHOW(ピージーエーショー)」の会場内を巡っていて、とても気になるアイテムがあった。初日(21日)のデモデーにも出展していた「BAL.ON」(バロン)というブランドの「The BAL.ON Smart ki…

インソールにセンサーが装着された「ザ・バロンスマートキット」

ゴルフ界最大の見本市「PGA SHOW(ピージーエーショー)」の会場内を巡っていて、とても気になるアイテムがあった。初日(21日)のデモデーにも出展していた「BAL.ON」(バロン)というブランドの「The BAL.ON Smart kit(ザ・バロンスマートキット)」という代物だ。

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靴の中に入れるインソールにセンサーがついており、足裏にかかる体重の配分をリアルタイムで表示するという優れもの。ブルートゥースでスマートフォンとつなげ、スイングを撮影した上で体重配分を見ることができる。さらに、採取したデータをもとにAIによって、改善すべき数字、それに必要なアドバイスやドリルなどを提示。これ一つあれば、まさに“コーチいらず”のアイテムといえる。

スイングとともに体重配分が表示される

これまでも、ゴルフのレッスンにおいては、体重移動の配分や体重のかかり具合を測ることに対しての需要は多かった。スイング解析が年々進化する中で、トップでどれぐらい右足に乗っているのか、ダウンスイングでどれぐらい左に乗れているのか(もしくは乗れていないのか)を可視化することが、スイング上達に大いに役立つことが分かってきているからだ。

いろいろなメーカーがそこに挑み続けてきた中でも、一番有名なのは「ボディトラック」だろう。センサーのついた専用のマットに乗ってスイングすることで、体重移動を解析するもの。日本でもこちらを導入しているスタジオは年々増えている。一方この「バロンスマートキット」は手軽さがウリだ。靴の横にピョコッと飛び出るセンサーは、小さいので気になる人はほとんどいないだろう。インソールのサイズもS~XLまで4種類あり、だいたいの靴の大きさに対応できる。

インソールを入れてセット完了

実際に、デモデーにアマチュアが計測しているのを見てきた。リアルタイムでスマートフォン上に体重配分のヒートマップが表示され、どこに体重がかかっているのかが瞬時に分かる。特にプレッシャーがかかっている所は赤色、かかり具合が薄い所は青色で表示される。スタッフがその場でスイング動画を撮り、体重移動の動きと連動させてすぐに解析を行っていた。インソールを入れてから解析が終わるまで、短時間で非常にスムーズ。もちろん自撮りでもできるから、一人でチェックをするのも簡単そうだ。

コーチいらずと冒頭に記したが、コーチにとってもレッスンなどで大いに役立つ便利なアイテムではないか。生徒が取ったデータを送ってもらえば、オンラインレッスンもできそうだ。このバロンスマートキット、日本ではまだ買えない様子。情報が入り次第、またお届けしたい。(フロリダ州オーランド/服部謙二郎)