ドジャース入団で合意した佐々木朗希投手(23)の決断の裏側について、22日放送のNHK「クローズアップ現代」が密着した。 メジャー契約ができる25歳以降ではなく23歳での移籍を希望、決断した理由について「学生のときから割と早い段階からスピ…

 ドジャース入団で合意した佐々木朗希投手(23)の決断の裏側について、22日放送のNHK「クローズアップ現代」が密着した。

 メジャー契約ができる25歳以降ではなく23歳での移籍を希望、決断した理由について「学生のときから割と早い段階からスピードボールを投げられて、その分、怪我と隣り合わせ。いつ投げられなくなるかという怖さと戦いながらやっていた」と佐々木。プロ1年目の開幕前に右肘を肉離れ。リハビリをしても治りが悪く、複数の病院で診察を受けても最後は治りきらなかったという。トミー・ジョン手術を勧める医師もおり、「従来のフォームだと怖くて全く投げきれなかった。いつ野球ができなくなるか、投げられなくなるか、今出してるパフォーマンスが出せなくなるか、本当に分からないなと思った」と当時の心境を打ち明けた。

 半年以上たって内側側副じん帯に異常はなく、肩周りのコンディションが悪くなったために尺骨神経の緊張が強まり肘の内側に痛みが出ていたと判明。佐々木は「1年目の肘のけがもあって、たったの1球で覆されてしまう。そういう可能性があるんだと本当に感じたし、この先どうなるか分からない中で2年待つよりも、今のタイミングでメジャー挑戦して成長していくのがベストかな」と決断に至ったと明かした。

 佐々木はポスティングシステムを使って昨年12月10日から45日間の交渉を開始。メジャー30球団のうち20球団が興味を示すなか、交渉39日目の今月17日に自身のインスタグラムでドジャース入団を決断したことを発表していた。

 ポスティングシステムに関する現行制度では、25歳未満か、プロ6年目未満の海外選手はマイナー契約しか結ぶことができない「25歳ルール」がある。米報道によると、佐々木の契約金は650万ドル(約10億1000万円)メジャーに昇格した場合の年俸は最低保証額の76万ドル(約1億2000万円)と決まっている。

 佐々木は自身のインスタで「難しい決断」と交渉過程を振り返り、「入団会見では、ここまで支えて頂いた全ての皆様に感謝しながら、ドジャースのユニホームに袖を通したいと思います」などとつづっていた。