「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(24日、有明アリーナ) 世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(31)=大橋=が22日、横浜市内で、WBO同級11位の金芸俊(韓国)との防衛戦に向けた公式会見に臨んだ…

 「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(24日、有明アリーナ)

 世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(31)=大橋=が22日、横浜市内で、WBO同級11位の金芸俊(韓国)との防衛戦に向けた公式会見に臨んだ。尚弥はこの試合を突破すれば4月頃に米ラスベガス、その後はサウジアラビアでビッグマッチを予定しているが、尚弥と契約する米大手プロモーション「トップランク」のボブ・アラムCEO(93)が取材に応じ「もう井上尚弥はボクシングの顔と言える選手になってきた。米国人はみんな、ボクシングの顔とも言える人物を自分の目で見ることを楽しみにしている。日本人アスリートが米国でも受け入れられる存在になってきて、昨年は(野球で)大谷翔平選手が大変大きな活躍をし、(井上と大谷の)2人がどのような活躍をするかが大きな注目になっている」と明かした。

 会見にも出席したアラム氏は、元世界6階級制覇王者のマニー・パッキャオ(フィリピン)と尚弥を比較する質問に対し「パッキャオも素晴らしい王者で伝説的なキャリアを積んできたが、私に言わせれば井上選手の方が伝説的。井上は1階級ずつ無敗のまま丁寧に上げてきて、全く比較の対象ではなく、個として全く違う選手」と話し、「井上は規律正しく、リング上で(どんな状況でも)正解となるパンチを繰り出すことができる選手。愚かなリスクは取らず、スキルもテクニックもあるボクサーということも含めると、個人的には井上の方がパッキャオより上だと思う」と、私見も交えながら最大級の賛辞を贈った。

 さらには、日本メディアの囲み取材には「井上選手がどれだけ唯一無二で素晴らしい存在か、日本国内がもっと感謝してほしい」と逆に提言。「彼のような選手を言葉で表現したり、誰かと比較することは難しい。彼の能力、スピード、そしてあり得ないパワーは、私が70年以上ボクシングに携わってきた中でも誰も見たことがない。軽量級に限らず。どの階級でも彼ほどの能力を持った選手はこれまでいなかったのでは。もっと井上選手のすごさを心にとどめてください」と、歴史上一番のボクサーとして太鼓判を押した。