阪神・梅野隆太郎捕手(33)が19日、沖縄県の「バイトするならエントリー宜野座スタジアム」で自主トレを公開。勝負の一年となるプロ12年目の今季へ、レジェンド級の活躍を見せることを意気込んだ。守備では、チームの試合数の半分以上に出場した捕手…
阪神・梅野隆太郎捕手(33)が19日、沖縄県の「バイトするならエントリー宜野座スタジアム」で自主トレを公開。勝負の一年となるプロ12年目の今季へ、レジェンド級の活躍を見せることを意気込んだ。守備では、チームの試合数の半分以上に出場した捕手では、セ・リーグ史上初となる2年連続捕逸数ゼロを目指すことを宣言。チームの勝利を呼び込む一打を放ち、打撃でも活躍することを誓った。
野手最年長となる今季へ、自覚と覚悟をにじませた。梅野は宜野座での自主トレが10年目を迎えたこともあり、約2時間の練習後に「恩返し」としてトークショーを開催。地元の野球少年、ファンの前でこう明かした。
「当たり前のことを当たり前にできることが、一番のキャッチャーとしての喜びです」
他のポジションに比べ、派手なプレーが少ない捕手。「ワンバンを止めて当たり前と思われるような世界だったりする」と梅野。ただ「当たり前のことを当たり前にするのが一番難しいこと。例年通り、しっかりやっていきたい」と長年やってきたからこそ重要性がわかる。
その意味でも目指したい記録がある。体を張ったブロッキングで昨季の捕逸数はゼロ。チームの試合数の半分以上に出場して2年連続捕逸数ゼロとなれば、古田敦也、谷繁元信らレジェンドもなしえていないセ・リーグ初の快挙となる。「もちろんゼロを目指していけたら。大事な場面をしっかり捕れることが一番大事。ワイルドピッチにならないように、ピッチャーのために止めてあげることを考えてやった結果」。サインミスなどを起こさないためにも「いい準備をしていきたい」と春季キャンプから投手とのコミュニケーションを大切にする。
藤川新監督となりレギュラーが確約されていない中、もちろん打撃も重視する。トークショーでは「一番うれしいのは打って活躍した時」と話した。昨季は打率・209と悔しさも残っただけに「チームに勝ちを呼び込むような一打を打ちたい」と気合。今年は日本ハム・清水と2人で練習しており「みっちりトレーニングできている」と話し、加工が違う2種類の牛骨バットを使うなど試行錯誤も重ねている。その上で「準備段階でとにかく数字を残せるように頑張りたい」と春季キャンプから結果を残し、開幕マスクを目指す。
「どれだけチームに貢献できるかを考えてやって、それが結果」とあえて数字の目標は設定しない。4年契約の最終年となる勝負の一年、攻守でチームをけん引していく。
◆捕逸ゼロ記録 シーズン個人守備成績の規定数以上(捕手は全試合の2分の1以上)に出場し、2年連続で捕逸ゼロはソフトバンクの山崎勝己が2010年(77試合出場)、11年(86試合出場)、ロッテの吉鶴憲治が97年(98試合出場)、98年(83試合出場)に達成している。また、古田、谷繁はシーズン捕逸ゼロを達成したことはなく、古田は05年(87試合出場)、谷繁は横浜時代の95年(92試合出場)、中日時代の11年(100試合出場)で、いずれも捕逸1の記録を残している。