野球殿堂博物館の表彰委員会は16日、今年の野球殿堂入りを発表し、競技者表彰のエキスパート表彰として阪神で3度の本塁打王に輝き、「ミスタータイガース」として愛された掛布雅之氏(69)を選出した。 巨人軍前監督でオーナー付特別顧問の原辰徳氏(…

 野球殿堂博物館の表彰委員会は16日、今年の野球殿堂入りを発表し、競技者表彰のエキスパート表彰として阪神で3度の本塁打王に輝き、「ミスタータイガース」として愛された掛布雅之氏(69)を選出した。

 巨人軍前監督でオーナー付特別顧問の原辰徳氏(66)が、掛布氏のゲストスピーカーとして通知式に出席。祝福の言葉として熱く語ったのは3学年上で、同じ三塁手だった同氏への憧れだった。

 「どこか孤高の天才という独特の雰囲気を持たれ、大したことには動じず、喜ばず、威風堂々プレーされている。その姿というものに大変感銘を受けました。タテジマのユニホームを着たまさに若虎、掛布雅之、三塁手。憧れたものです」

 阪神と巨人。宿命のライバルとして、何度も伝統の一戦で対戦した。甲子園球場ではスコアボードに、対戦球団のラインアップが上下で並ぶ。4番に「原」「掛布」の名前が連なることで心を燃やした。「野球をやる上でのエネルギー。試合はともかくとして、掛布さんには負けないようにという、そういうような素晴らしい野球人でした」と賛辞は尽きなかった。