報知新聞社主催「JOCジュニアオリンピックカップ全国都道府県対抗中学バレーボール大会」が25日、男女各48チームが参加して大阪で開幕する。男子の静岡県選抜は、元日本代表セッターでVリーグの東レ(現東レ静岡)で活躍した近藤茂さん(42)を父…
報知新聞社主催「JOCジュニアオリンピックカップ全国都道府県対抗中学バレーボール大会」が25日、男女各48チームが参加して大阪で開幕する。男子の静岡県選抜は、元日本代表セッターでVリーグの東レ(現東レ静岡)で活躍した近藤茂さん(42)を父に持つ近藤翔(浜松修学舎3年)が主将を務める。
父が元日本代表セッターの近藤は、貪欲に目標を掲げた。主将という立場だけでなく、万能選手としてフル回転するキーマン。「実力がある仲間ばかりなので上位を目指していきたい。優勝したい気持ちがありますが、まず達成したいのはベスト4」。2022年、全中王者・浜松修学舎のメンバーを擁して準優勝して以来の快進撃を誓った。
中学3年でも身長は伸び続けて、現在182センチ。ミドルブロッカーとして、クイックやコースの打ち分けが持ち味。攻撃ではオポジット勝呂登真(3年)=IZULU U―14=と二枚看板を務める。田代和人監督(34)=浜松与進中=は「たまにトスも上げるのでプレーの体勢を整えたり、相手を翻弄(ほんろう)することもできる」と信頼を置いていた。
複数のポジションを経験し、プレーの幅を広げた。三島北小時はアウトサイドヒッター。中学では2年時、一時的にセッターでプレーしていた。来春は中高一貫の浜松修学舎に進学する。1月の全日本高校選手権(通称・春高バレー)に2年連続出場する強豪校では、希望したセッターに転向予定。「ミドルブロッカーとしての出場は最後かもしれない。後悔しないように結果を残したい」と力を込めた。
父・茂さんは05年から14年まで東レに在籍した。日本代表歴は初選出された10年、ロンドン五輪世界最終予選に出場した12年と13年の3度。近藤が5歳の時に引退し、現在は県内強豪クラブの「IZULU U―14」で監督を務める。父は、親元を離れて寮で過ごす愛息について「まだまだなところはあるが、自分が中学生の頃より技術や身体能力は高い」と認めた。
すでに父の中学時代の身長176センチを超え、東レ在籍時の187センチまであと5センチ。可能性に満ちた大器が全国にその名をとどろかせる。(伊藤 明日香)
◆近藤 翔(こんどう・かける)2009年8月1日、三島市生まれ。15歳。三島北小1年時、父が中学チームの監督を務めるIZULUでバレーを始め、浜松修学舎中に進学。182センチ、75キロ。家族は両親、弟、妹。最高到達点は315センチ。
◆大会メモ 男女の都道府県代表と開催地代表(大阪)の各48チームが参加。26日は16組に分かれてグループ戦を行い、各組2位までが27日からの決勝トーナメントに進出。グループ戦で県男子は千葉と大阪北、女子は宮崎、山口と対戦する。