◇米国女子◇Qシリーズ・ファイナルクオリファイイング(最終予選会) 4日目(8日)◇マグノリアグローブGC(アラバマ州)◇クロッシングコース(6664yd、パー72)、フォールズコース(6643yd、パー71)最終予選会を4日目で敗退した…

来季の米女子下部ツアー参戦に意欲を口にした原英莉花

◇米国女子◇Qシリーズ・ファイナルクオリファイイング(最終予選会) 4日目(8日)◇マグノリアグローブGC(アラバマ州)◇クロッシングコース(6664yd、パー72)、フォールズコース(6643yd、パー71)

最終予選会を4日目で敗退した原英莉花が来季、米下部エプソンツアーに参戦する意思を示した。5オーバーの77位から難度の高いフォールズコースで4バーディ、 1ダブルボギーの「69」。通算3オーバーの67位で、最終ラウンドに進出する65位タイまでのカットラインに1打届かず、9日(月)の最終日を残してコースを去った。

序盤13番(パー3)までに2バーディを奪った直後のダブルボギーが痛恨だった。14番で1Wを左ラフに曲げたのをきっかけに3オン3パット。折り返しの18番(パー5)で1m強のチャンスを逃すなど、「ここぞというバーディパットをきょうも外してしまった」と勢いづけなかった。

最終ラウンドを前に予選会敗退が決まった

10月の2次予選会を18位で通過。スコア誤記で失格処分を受けた前年の借りを返し、初進出した最終で涙をのんだ。「目標に対して残念な結果にしてしまった。応援して下さる皆さんに申し訳ない。本当に情けない」とため息をついた。

来季のレギュラーツアー参戦を逃した一方で、今回72ホールをプレーしたことで、下部エプソンツアーの出場資格「カテゴリーC」に入れる。2025年シーズンについて、「エプソンツアーに出場したいと思います」とはっきり口にした。「やっぱり、自分の気持ち(海外志向)が動かない」と米ツアー参戦への想いはむしろ強くなったという。

もちろん通算5勝(メジャー3勝)を挙げた国内女子ツアーに居場所がある。「(日本で好成績を残して)メジャーに出たい気持ちもあります。協会(日本女子プロゴルフ協会)とのいろんなこともあるので、考えるところではある」と話しつつ、「QTを受けたくない。 1年間(下部で)戦って、出場権を得られるような戦いをしていきたい」と新天地での挑戦に前向きでいる。

米国でプレーしたい気持ちが冷めない

エプソンツアーは今季、プロ1年目の馬場咲希が主戦場にし、年間ポイントレースを18位でフィニッシュ。レギュラーツアー昇格対象の上位10位に入れなかった。下部ツアーは試合中のギャラリーは数えるほどで、キャディもローカルのボランティアが務めるケースが多く、セルフプレーの場合もある。原がスター選手としてならす日本とは環境が大きく異なる。

それも「新鮮ですけど、いつでも私、ルーキーの気持ちでいたいので」と臆さない。「馬場ちゃんでも、ここ(予選会)にいる。そのぐらいレベルは高いと思うので、私もしっかりこのオフ鍛えて、『なんだコイツ』って思われるくらいになれるような意気込みでいきます」。表情は晴れやかだった。(アラバマ州モービル/桂川洋一)