◆福岡国際マラソン(1日、福岡市平和台陸上競技場発着~福岡市西南部周回~香椎折り返し=42・195キロ) マラソン8度目の吉田祐也(27)=GMOインターネットグループ=が、日本歴代3位の2時間5分16秒(記録は速報値)で優勝した。来年の東…

◆福岡国際マラソン(1日、福岡市平和台陸上競技場発着~福岡市西南部周回~香椎折り返し=42・195キロ)

 マラソン8度目の吉田祐也(27)=GMOインターネットグループ=が、日本歴代3位の2時間5分16秒(記録は速報値)で優勝した。来年の東京世界陸上参加標準記録(2時間6分30秒)を突破し、初の世界大会のマラソン日本代表に名乗りを上げた。

 吉田は「4年前の福岡国際マラソンで初優勝した後は、つらかったこと、悔しかったことが多かったです。たくさんの人が支えてくれたお陰で、きょう、このようなレースができました」と涙を流しながら話した。

 青学大出身の吉田は、原晋監督(57)が「青学大史上最も練習した男」と表する努力の選手。2、3年時はチーム11番手の選手で、惜しくも箱根駅伝出場を逃したが、4年目にして初出場となった4区で区間新記録(当時)で区間賞を獲得した。さらに4年時の別府大分毎日マラソンでは日本学生歴代2位(当時)の2時間8分30秒と好走。大学卒業を機に引退し、大手食品メーカーのブルボンで一般の新入社員として内定を得ていたが、別大マラソンの結果を受け、内定を辞退し、GMOインターネットグループで競技を続行することを決断した。

 その際、吉田は「内定辞退を承諾してくださった株式会社ブルボン様、これから競技を共にしていくGMO様、どちらにも本当に感謝しています。24年パリ五輪、28年ロス五輪のマラソン日本代表を目指します」とコメントした。有言実行で努力を重ね、24年パリ五輪出場は逃したが、28年ロス五輪に向けて力強く走り続けている。

 テレビで解説を務めた原監督は「泣けてきます」と感慨深く話した。吉田は現在も青学大を拠点に練習を続けており、第101回箱根駅伝(来年1月2、3日)で連覇を目指す後輩たちに絶好の刺激となった。原監督も「連覇を目指します」と力強く話した。

 ◆吉田 祐也(よしだ・ゆうや)1997年4月23日、埼玉・東松山市生まれ。27歳。東松山市立東中1年時から陸上を始める。2016年に東農大三高から青学大教育人間科学部に入学。3年時に全日本大学駅伝5区区間賞。4年時に箱根駅伝に初出場し、4区で区間新記録(当時)で区間賞。4年時の別府大分毎日マラソンでは日本学生歴代2位(当時)の2時間8分30秒と好走した。20年にGMOインターネットグループ入社。同年の福岡国際マラソンで優勝。自己ベスト記録5000メートル13分30秒91、1万メートル27分45秒85、ハーフマラソン1時間3分7秒はいずれも今年にマークした。164センチ、47キロ。