「明治安田生命J1、柏1-1神戸」(30日、三協フロンテア柏スタジアム) 勝てば優勝へ大きく近づく神戸は、柏と引き分けた。序盤から相手に押され気味で、前半5分にセットプレーから先制を許した。しかし後半追加タイムの10分にFW武藤がこぼれ球…
「明治安田生命J1、柏1-1神戸」(30日、三協フロンテア柏スタジアム)
勝てば優勝へ大きく近づく神戸は、柏と引き分けた。序盤から相手に押され気味で、前半5分にセットプレーから先制を許した。しかし後半追加タイムの10分にFW武藤がこぼれ球を同点ゴールとし、土壇場で勝ち点1を奪った。
吉田監督は「慣れないスタジアムで西日も強く、相手のプレスも予想以上だった」と振り返った。今節での優勝決定がかかる一戦に、プレッシャーが見えない形で襲いかかったが「この勝ち点1はポジティブに捉えたい」と最終節の優勝を見据えた。
敗戦寸前にジェットコースターのようなドラマが待っていた。後半追加タイム早々に武藤がファウルをもらいPKを獲得したが、FW大迫が蹴ったボールはクロスバーのはるか上にそれた。スタジアムはため息とどよめきがこだましたが、同55分にゴール前のこぼれ球を武藤が左足で蹴り込んで追い付いた。
チームトップ12得点目の武藤は上衣を脱いでサポーターやベンチをあおり「オフサイドだろうと諦めていたところからのゴールだったので、感情が爆発してしまった」と喜びを表した。
しかし、試合後は「やっぱり甘さが出ている。こういう一番大事な試合で、試合に入りきれてない選手はいたし、チームとしてやること、戦うところは絶対ぶらしちゃいけない」と苦言を呈した。負ければ、この日勝って2位に浮上した町田と、2試合を残す広島に対して不利になるところだった。「誰1人諦めていなかったという執念深さがこの勝ち点1につながった。僕の1点だったが正直、誰が取ってもよかった。本当に全員で取ったこの勝ち点1を、最後一番いい舞台で全てをつなげて優勝したい」と次節12月8日・湘南戦での優勝決定を公言した。
大迫は「思ったより力が入った。でも、決めないといけない。反省したい」とPK失敗を振り返り「仕方ないので切り替えて。僕が切り替えていいチャレンジをすることが、チームのためにもなる。頑張ります」と切り替えた。