◆明治安田J1リーグ▽第37節 東京V4-5川崎(30日、味の素スタジアム) 6位の東京Vがホーム最終戦で13位の川崎と対戦し、4―5で敗戦。壮絶な打ち合いとなった一戦で、J1で26年ぶりの記録が生まれた。 川崎のFW山田新が前半16分に自…

◆明治安田J1リーグ▽第37節 東京V4-5川崎(30日、味の素スタジアム)

 6位の東京Vがホーム最終戦で13位の川崎と対戦し、4―5で敗戦。壮絶な打ち合いとなった一戦で、J1で26年ぶりの記録が生まれた。

 川崎のFW山田新が前半16分に自ら獲得したPKをゴール左に決めると、同22分には右からのクロスを頭で合わせて追加点を決めた。さらに4―4で迎えた後半アディショナルタイム4分にゴール前に抜け出して左足シュートをゴール左へ突き刺し、劇的な決勝ゴールを決めた。

 右足、頭、左足でプロ初のハットトリックをマークし、日本人トップタイの19得点としたストライカーは「チームが勝てたことが一番うれしいですし、個人的に失点に絡んでいたので、勝たせられてよかった。かっこいいかなと思います」と笑みを浮かべた。

 ただ、東京Vも競り負けたが、DF谷口栄斗がセットプレーからハットトリックを決めた。1―2の後半4分にセットプレーの流れから右足でゴールに押し込んで同点に追いつくと、2―4に突き放されて迎えた同26分には左FKを頭で合わせて1点差に迫ると、同38分にもセットプレーの流れから右足でボレーシュートを突き刺して、再び同点に追いついた。

 センターバックながらプロ初のハットトリックを決めた谷口は「セットプレーは最近すごく練習をしていたので、それが結果につながった。自分自身びっくりしています」。それでも、5失点で敗れたこともあり「課題が多く出たというか自分たちの悪いところが出てしまった。勝てなかったので意味はないかな」と悔しさをにじませた。

 対照的な表情となったが、両チームからハットトリック達成者が生まれたのは、J1では98年のC大阪―柏戦(5●7)でC大阪・森島寛晃、加藤望が決めた以来、3度目の大記録。両チームのアグレッシブな姿勢が生み出した結果でもあった。