11月30日の中山9R・葉牡丹賞(2歳1勝クラス、芝2000メートル=12頭立て)は、3番人気のヴィンセンシオ(牡、美浦・森一誠厩舎、父リアルスティール)が、ゴール前の激しい叩き合いを制して無傷の2連勝を飾った。19年11月30日にグラン…

 11月30日の中山9R・葉牡丹賞(2歳1勝クラス、芝2000メートル=12頭立て)は、3番人気のヴィンセンシオ(牡、美浦・森一誠厩舎、父リアルスティール)が、ゴール前の激しい叩き合いを制して無傷の2連勝を飾った。19年11月30日にグランデマーレが記録した2歳コースレコードを0秒1更新する勝ち時計1分58秒8(良)の快勝だった。

 内の2番枠から五分のスタートを決めて、道中は中団の6番手から運んだ。前半1000メートル通過59秒4というよどみないペースのなか、4コーナーで前へ進出すると、直線では外のゲルチュタール、リトルジャイアンツと横一線の叩き合いに。最後は鞍上のアクションに応えて、2着のゲルチュタールを鼻差で抑えて勝利を飾った。

 ウィリアム・ビュイック騎手は「まだ子供っぽいですけど、(他馬に)来られるとハミをかんでグッといって、若馬にしては根性のあるファイターらしさを見せました。距離は長い方がいい。2400メートルだったら、もっと楽に勝てたというくらい、今日はせかされた競馬だった」と、白星を振り返った。

 森一調教師は「新馬戦の時も差しかえしていましたし、この馬の持ち味が生きたレースでした。(レコードの)時計はレースの流れもありますので。2000メートルの新馬戦、この舞台と勝つことができたので、来年はクラシックを目指していくことになると思います」と、祖母シーザリオの血統馬の今後への期待に胸を膨らませた。