◆プロボクシング ▽スーパーフェザー級(58・9キロ以下)8回戦 〇神足茂利 (判定) 浜田力●(29日、東京・後楽園ホール) メインのスーパーフェザー級のノンタイトル8回戦は、日本同級5位・神足(こうたり)茂利(M・T)が浜田力(DANG…
◆プロボクシング ▽スーパーフェザー級(58・9キロ以下)8回戦 〇神足茂利 (判定) 浜田力●(29日、東京・後楽園ホール)
メインのスーパーフェザー級のノンタイトル8回戦は、日本同級5位・神足(こうたり)茂利(M・T)が浜田力(DANGAN)に判定勝ち。再起戦を勝利で飾った。
戦績は28歳の神足が7勝(5KO)2敗1分け、28歳の浜田が9勝(6KO)3敗。
足を使い、速いジャブを突いてペースをつかんだ神足。5回早々に浜田の強烈な右フックを受けたが「気にするパンチではなかった」と冷静。むしろ「相手は攻めてきたら疲れていたようだったので、ここはチャンスと思った」と足を止めてパンチを打ち込んだ。その後も主導権は渡さず。KO勝ちこそ逃したものの、80―72、79―73、78―74の3―0判定勝ちを決めた。
「内容よりも勝つことが絶対だった。勝たないと次がなかった。自分がガンになる夢を見たりと毎日不安で、もがいていた。負けたことを思い出さない日はなかった」。今年4月、1階級上のライト級(61・2キロ以下)8回戦で、2020年度全日本同級新人王・浦川大将(帝拳)に6回TKO負けしたことは決して忘れなかった。
9月初旬に渡米。3週間以上にわたって海外の強豪選手とのスパーリングを中心とした練習で腕を磨いた。1歳下のジムメート、WBC世界バンタム級(53・5キロ以下)王者・中谷潤人も指導を受ける岡辺大介トレーナーのもと、米国や中南米選手、世界ランカーなど様々なタイプの選手との実戦練習で腕を磨いた。「中谷君のそばで練習して、学ぶことばかりだった。中谷君もトニー(WBO世界フライ級王者アンソニー・オラスクアガ=米国)、エイドリアン(・アルバラード=米国)らはいい意味で張り詰めていない。自分は勝たなきゃと呪文のように言っていたが、楽しもうという思いで心機一転を図った」。シューズも入場曲も新しいものに変えて臨んだ一戦だった。
2024年を勝利で締めた神足。「勝てたことがうれしい。もっと、もっと強くなって、絶対にチャンピオンになります。来年か、再来年かはわからないけど、チャンピオンになる準備をしておきます」と言葉に力を込めた。