阪神・大山悠輔内野手(29)の獲得に動いている巨人の阿部慎之助監督(45)が23日、公の場で初めて発言。「ウチに来て世紀の大FAの先駆者になってほしい」と熱烈なラブコールを送った。 来季のチーム編成を描く阿部監督がキッパリと言い切った。「…

 阪神・大山悠輔内野手(29)の獲得に動いている巨人の阿部慎之助監督(45)が23日、公の場で初めて発言。「ウチに来て世紀の大FAの先駆者になってほしい」と熱烈なラブコールを送った。

 来季のチーム編成を描く阿部監督がキッパリと言い切った。「優勝したからこそ補強が必要だと思う」。この日、札幌市内の居酒屋「北の味 大助」でトークショーを開催。その後、取材に応じ、公の場で初めて語ったのはリーグ連覇、日本一に向け血の入れ替えを断行する覚悟だった。特に大山は、阪神から巨人のFA移籍となれば史上初だが、球界のパイオニアとして役割を期待する。

 「大山くんは茨城出身なので、東京に来てくれないかな…と。いま本人が一番、懸念してるのは、阪神から巨人に行くということだけだと思う」

 実現すれば過去、前例がない移籍。阿部監督は大山の気持ちに寄り添った上で「いまは時代が変わってきてるし、僕は大丈夫だと思う」とうなずく。過去、横浜(現DeNA)から加入した村田を例に「3連覇したら何も言われなくなった。ブーイングは認められている証拠だと思って意気に感じてほしい」と続けた。

 歴史と伝統のある阪神で4番を担い、長く活躍して手にしたFAの権利。「本人の意思を尊重させていただく」とした上で、今後の状況次第では直接交渉にも出馬を辞さない。「どこかのタイミングで直接、交渉の席に着いて、思いを伝えたいとも思っています」。既に球団は最長6年、24億円超の大型契約を提示している。熱意と誠意を持ってラブコールを送る。

 今季は4年ぶりのリーグ優勝を遂げた一方、CSファイナルSでDeNAに敗退。初回から申告敬遠で勝負を避けられるなど短期決戦で、岡本和の後を打つ5番打者の不在が敗因として浮き彫りになった。「5番で岡本和の後を打つ核がいない。出てこなかった。実績がある選手がいてくれたらと思って参戦している。世紀の大FAの先駆者になってほしい」と阿部監督。ド直球な言葉で思いを伝え、決断の時を待つ。