<明治神宮大会:環太平洋大2-1早大>◇大学の部◇準々決勝◇23日◇神宮<明治神宮大会:環太平洋大2-1早大>◇大学の部◇準々決勝◇23日◇神宮早大が延長タイブレークでサヨナラ負けし、日本一の夢が消えた。延長10回1死満塁、最後はサヨナラ暴…
<明治神宮大会:環太平洋大2-1早大>◇大学の部◇準々決勝◇23日◇神宮
<明治神宮大会:環太平洋大2-1早大>◇大学の部◇準々決勝◇23日◇神宮
早大が延長タイブレークでサヨナラ負けし、日本一の夢が消えた。
延長10回1死満塁、最後はサヨナラ暴投だった。打者への足元への暴投。死球と判断した印出太一捕手(4年=中京大中京)は、ネット裏へそらした投球を追うこともできず、そのまま大学野球が終わった。「悔しさは残り続けますし、野球人生で忘れられない試合になると思います」と話した。
プロ志望届を出し、複数球団から調査書が届いたものの、ドラフト指名はなかった。一方でチームメートの吉納翼外野手(4年=東邦)と山県秀内野手(4年=早大学院)はそれぞれ、楽天と日本ハムにドラフト指名を受けた。
「もちろん悔しい気持ちはありました。自分はいい知らせは届かなかったですけど、一緒に頑張ってきた仲間が呼ばれてプロの世界に行くということはすごくうれしいことなので」
素直に「おめでとう」と伝えた。逆に小宮山悟監督(59)からは「早稲田の主将として日本一に導く仕事が残っているから、明日からまた気持ちを出してグラウンドでやってくれ」とメッセージをもらった。
「それがすごくうれしかったです。イチ個人のことをチームに引きずるわけにもいかないので」
自分のことなんで二の次で、ワセダ日本一のために動いてきた。「だから本当にこういう結果は悔しいです」。
元コーチであり恩人の徳武定之氏が大会前、亡くなった。春季リーグ戦中にはアドバイスをもらい、そこから一気に打率も上がったという。
「日本一の吉報を天国の徳武さんに届けたかったです。この試合を見たら、相当怒ってると思います。でも怒ってくれる徳武さんがもういないって思うと、寂しいと思います」
いつも落ち着いて、理路整然と自分の言葉で表現できる大学生。今回プロには行けなかったけれど、まだまだ夢は追いかける。吉納とは愛知での中学時代からのライバルでもある。
「また追いかける感じになります。高校、大学と同じように追いかける形になりますけど、またさらに追いかけたいです」
社会人野球が印出を待っている。【金子真仁】