「プロレス・ノア」(来年1月1日、日本武道館) WWEの中邑真輔との一騎打ちが決まっている佐々木憂流迦が23日、都内でデイリースポーツなどの取材に応じ、苦しい胸の内を吐露した。 中邑は先日、インタビューで「どれくらい憂流迦が危機感を感じて…

 「プロレス・ノア」(来年1月1日、日本武道館)

 WWEの中邑真輔との一騎打ちが決まっている佐々木憂流迦が23日、都内でデイリースポーツなどの取材に応じ、苦しい胸の内を吐露した。

 中邑は先日、インタビューで「どれくらい憂流迦が危機感を感じてるのか分かりませんが、はたから見てるとなんやかんやチヤホヤやれてんじゃねぇのとは思いますから。僕が憂流迦の立場だったら崖っぷちというか、このまま行くと先はないなって思っちゃうから、必死にリング上ではいつくばって食らいついてはいるんでしょうけど、まだ足んねえなとは思いますね。このまま平行線でダラダラ続けてても望む未来はやって来ないんじゃないのとは思いますね」と厳しい言葉を連発。

 その上で「どうせなら、格闘家、プロレスラー…そういうものを取っ払って素の佐々木憂流迦でくれば、とは思いますね」と投げかけた。

 憂流迦にとって中邑は、10代の時に出会い、和術慧舟會では先輩にあたり、米ニューヨークなどでは何くれとなく面倒を見てくれた存在だ。

 その中邑からの問いかけに対し、憂流迦は「すげえ言ってくれるなあと思いましたね。感じてることをリングの上で照らし合わせる前に全部言ってくれるからありがたいという気持ちもありながら、まだ足りてない部分をヒシヒシと痛感している」と打ち明け、「全部見透かされてるでしょうね。それは間違いない。感じているところをズバズバ言われてたので、もっとやらなきゃなあと思ってます」と、手のひらに載せられていることを自覚している。

 しかしながら、中邑が言うところの「素の佐々木憂流迦」を出すのは「一番苦手にしてきたところ」だといい、「どうやって突き破れるか。本当のところを出すことに対しての抵抗をずっと持っていたので。どっちかというとガワでやる人間だったので。どっかでセーブしちゃったりするので、しっかりタガを外したい。素でやってない部分はめちゃくちゃある」と自己分析。

 プロレスを「ウソが効かないんじゃないですか。いろんな正解があるけど、僕が望むところはそこですね。あとは感情の爆発じゃないですかね」と考えている憂流迦は、「頭で考えちゃうのが先なんで、取っ払ってむき出しでいかないと通用しない。ここで一個変わるような気がしますね。自分の持ってるところを大きくしていかないと。張りぼてのガワのところなんてぺしゃんとやられちゃうので」と、変化の必要性を感じている。

 「僕の心をむき出しにしていれば(中邑を)100パーセント受け止められると思う。自分の持ってる全てを出して爆発させたいけど、今思っているのは単純に勝ちたいということじゃない。心の部分や爆発力的なところがある種、お客さんに感じられたら、お客さんの側は(勝負論を)思うかもしれない。キーはそこかもしれない。そこは心の解放だと思うから、そこの部分を1月1日の前に少しでも見せたい。心の解放ですね。爆発ですね。(それができたら)全部変わるような気がしますね」と、中邑が投げかけてきた言葉の中にある真意もつかみかけているようだ。

 現在の心境を「やることが決まっているからこそ心が敏感になっていて、情緒が安定しない。今、焦りはめっちゃあります。(元日に)間に合うのかとすげえ思ってますね」と率直に明かしつつ、「心はむき出しでいたい。心の部分を納得いくところまで持って行けたら、メチャクチャ強くて、メチャクチャいいごちそうになると思う」と、変わった先の自分を思い描くが、「食う側が食われることもありますからね」と、客観的な視点も忘れない。

 憂流迦は「葛藤が抜けた先はたぎるんじゃないですか」と、中邑がマット界に広めたワード「たぎる」を引用し、「いま中邑真輔が考えている佐々木憂流迦を超えた上で勝ちたい。ある種それが(中邑を)超えることになるんじゃないですかね」と、試合終了時の風景を思い描いていた。

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 大会のチケットは発売中。また、ABEMA PPVで全試合独占生中継される。