「最後の清流」と呼ばれる四万十川沿いの100キロと60キロのコースを走る第30回四万十川ウルトラマラソン(幡多地区陸上競技協会、高知県四万十市、四万十町主催)が20日、開かれた。全国から参加した約2200人が青空の広がる秋の幡多路を駆け抜…

 「最後の清流」と呼ばれる四万十川沿いの100キロと60キロのコースを走る第30回四万十川ウルトラマラソン(幡多地区陸上競技協会、高知県四万十市、四万十町主催)が20日、開かれた。全国から参加した約2200人が青空の広がる秋の幡多路を駆け抜けた。

 100キロの部は午前5時半、60キロの部は午前9時30分にそれぞれスタート。ランナーは、色づき始めた山あいの険しい坂道に挑み、秋風を全身に浴びながら岩間沈下橋など二つの沈下橋を駆け抜けた。ゴールの県立中村中学・高校の周辺では、甘いキンモクセイの香りがランナーを迎えた。

 100キロの部女子で3連覇を果たした千葉県船橋市の仲田光穂さん(35)は「疲れてきたときに四万十川のエメラルドグリーンの景色に癒やされた。沈下橋ではテンションがあがった。3連覇できて気分は最高です」と話した。

 100キロの部男子で優勝した愛知県の会社員、大林僚さん(39)は「1位になってうれしいです。四万十川はきれいで、沈下橋は迫力がありました」と汗をぬぐった。

 沿道では、地域住民やボランティアらが声援や拍手を送ったり、給水をしたりして運営を支えた。

 家族で双眼鏡を手に半家(はげ)沈下橋で応援した同市の小学3年、矢間美花さん(9)は「沈下橋を走るランナーはかっこいいです」と笑顔で話した。(エリアリポーター・笠原雅俊)