陸上の早大競技会ロード・オブ・ワセダが29日、埼玉・所沢市の早大キャンパス内周回公認コースで行われ、男子5キロで城西大のヴィクター・キムタイ(3年)が13分37秒でトップを取った。2位は早大のエース山口智規(3年)で13分43秒。早大先輩…

 陸上の早大競技会ロード・オブ・ワセダが29日、埼玉・所沢市の早大キャンパス内周回公認コースで行われ、男子5キロで城西大のヴィクター・キムタイ(3年)が13分37秒でトップを取った。2位は早大のエース山口智規(3年)で13分43秒。早大先輩の清水歓太(現スバル)が昨年10月にマークした日本記録(13分37秒)まで6秒差に迫る好走だった。3位、4位にも早大の工藤慎作(2年)が13分48秒、藤本進次郎(3年)が13分55秒で続いた。

 1周約700メートルの公認コースで行われた画期的な5キロレースで早大勢が存在感を発揮した。2日前まで夏合宿中で、ほぼ調整なしの出場ながら、粘り強い走りを見せた。「きょうのレースは合宿最終日というイメージで臨みました。少しだけ日本記録も意識していましたが『きょうは13分45秒くらいかな』と思っていたので、ほぼ狙い通りに走れました」と山口智規は冷静にレースを振り返った。

 今季開幕戦の出雲駅伝(10月14日、島根・出雲市=6区間45・1キロ)に向けて、早大は勢いに乗っている。「1区、2区、3区のいずれかを走って区間賞を狙います」と山口智規はエースらしく強気に話した。花田勝彦監督(53)も「これまでより選手層が厚くなっています。出雲駅伝では山口智規が走る区間でトップに立ちたいですね」と前向きに話した。

 出雲は6区間45・1キロのスピード駅伝。今年1月の箱根駅伝を大会新記録で圧勝した青学大をはじめ、昨年の出雲駅伝と全日本大学駅伝を制した駒大、前回2位の城西大、同3位の国学院大、同5位の早大などが激しい優勝争いを展開しそうだ。今季の大学駅伝も初戦の出雲路から熱戦が繰り広げられる。