「オリックス2-9西武」(24日、京セラドーム大阪) オリックスの杉本裕太郎外野手が九回1死からの打席で目に涙を浮かべながら、あえて空振り三振するシーンがあった。 ネクストにはT-岡田が控えていた。併殺を避けようという思いがあったのか、杉…

 「オリックス2-9西武」(24日、京セラドーム大阪)

 オリックスの杉本裕太郎外野手が九回1死からの打席で目に涙を浮かべながら、あえて空振り三振するシーンがあった。

 ネクストにはT-岡田が控えていた。併殺を避けようという思いがあったのか、杉本はストレートに対しわざと振り遅れたように空振りを重ねた。最後も目には光モノがあり、何度もまばたきしながら“着払い”で3球三振した。

 あえて三振することでダブルプレーになる危険性を排除し、尊敬する先輩に最後の花道を用意した杉本。T-岡田は右翼ポール際5階席へ特大の打球を放つも、判定は惜しくもファウルとなった。

 スタンドからは大きなタメ息が漏れ、本人も苦笑いでその場に座り込んだ。ベンチからは杉本ら選手たちが飛び出していた中、長距離砲としての威厳を示す打球だ。最後は空振り三振に倒れたが、惜しみない拍手が贈られていた。