「広島2-9巨人」(11日、マツダスタジアム) 巨人が土壇場九回に猛攻。大逆転勝ちで2位・広島に3差を付けた。 ベンチ裏では選手、スタッフが絶叫。お祭り騒ぎとなる中で、冷静な阿部監督もさすがに興奮を隠せなかった。九回の猛攻に、「本当にすご…

 「広島2-9巨人」(11日、マツダスタジアム)

 巨人が土壇場九回に猛攻。大逆転勝ちで2位・広島に3差を付けた。

 ベンチ裏では選手、スタッフが絶叫。お祭り騒ぎとなる中で、冷静な阿部監督もさすがに興奮を隠せなかった。九回の猛攻に、「本当にすごい攻撃だった。その前の、吉川、門脇のファインプレー、そこで弱冠、流れがこっちに来たかなと思っていた。中継ぎ、それがあったからこその逆転劇」。粘った末の逆転勝ちに、声が弾んだ。

 八回まではわずか3安打。だが、九回は相手守護神栗林が連続四球と苦しみ、好機到来。坂本が左前打でつないでプレッシャーをかけると、吉川の押し出し死球、岡本和の適時打で追いついた。

 「やっぱり4番ですから。4番が打てば勝てる。その前の勇人も、『何もないから打て』と言って、あのヒットもすごく大きかった」と振り返った。

 相手守護神の乱調は、想定外だった。「いつも言っているフォアボール、そういうので。みんな頑張って打ったんだけど、反面教師で言えば、そういうこともあり得るんだと、心のどこかに置いて、野球って分からないと学んでほしい」と、自軍の選手にメッセージを伝えた。

 カープに3差をつけ、3位の阪神も負けて3・5差となった。ただ、指揮官は表情を引き締め、「僕らはまだまだと思っている。最後までもつれると思ってずっと僕はやっている。今日は嬉しいですけど、明日になったら切り替えて、勝つ為にどうするか球場に来たいなと思います」とうなずいた。