日本バスケットボール協会の三屋裕子会長と東野智弥技術委員長が11日、都内で理事会後に取材に応じ、8月に閉幕したパリ五輪を総括した。 48年ぶりに自力で出場権をつかんだ男子は「ベスト8」、女子は銀メダルの東京五輪を超える「金メダル獲得」を目…
日本バスケットボール協会の三屋裕子会長と東野智弥技術委員長が11日、都内で理事会後に取材に応じ、8月に閉幕したパリ五輪を総括した。
48年ぶりに自力で出場権をつかんだ男子は「ベスト8」、女子は銀メダルの東京五輪を超える「金メダル獲得」を目標に掲げて臨んだが、男女ともに3戦全敗を喫し、1次リーグ敗退。男子は銀メダルのフランスと激闘を繰り広げたが11位、女子は最下位の12位となった。
東野技術委員長は男子代表について「(世界に)手が届く戦いができた。自力で48年ぶりに出場したのは大きなステップ。日本のバスケがアジアで勝つことを目標にしていた時代とは変わった」と高評価。続けてフランス戦の明暗を分けた試合終了直前のファウルについて言及し、「最後は物議を醸し出すようなところ。われわれもこれをかみ砕くのは時間がかかる。タラレバは勝負にない。だけれども日本のスタンダードは、どうだったのか。銀メダルだったフランスに、残り数十秒で4点リードする。バスケットのコーチであれば考えます。これは勝ちゲームと」と見解を示した。
三屋会長は「3年間、選手選考のプロセスを通して、バスケに打ち込んできた選手に敬意を表したい」とつつ、結果については「男女ともに掲げる目標には到達できなかった。JBAは真摯(しんし)に受け止めないといけない」と総括。28年ロサンゼルス五輪に向けて「男女とも忘れものをした。男子はベスト8、女子は金メダル。五輪の忘れものは、五輪で取り返すしかない。今回なぜ目標に到達できなかったのかを、東野技術委員長を中心に明確にして、しっかりした組織にしてきたい」と語気を強めた。
◆パリ五輪男子の日本-フランス戦VTR 1次リーグ第2戦で日本とフランスが激突。河村勇輝、八村塁らの奮闘で、最終クオーター残り約10秒で84-80と日本が4点リードし、勝利目前まで迫った。ただ相手の3点シュートにブロックに飛んだ河村に対し、ファウル判定。3点シュートに加え、フリースローも成功する“4点プレー”を決められ、延長戦の末に敗れた。試合後にはSNSで、河村が相手に触れずにブロックに飛んでいる決定的瞬間を捉えた写真が拡散。物議を醸していた。