パリ・パラリンピックで、車いすラグビーの日本代表が米国を下し、初優勝した。県勢で2人目の金メダルに輝いた沼津市出身の若山英史選手(39)=静岡銀行=に、温かい祝福の声があがった。 ロンドン大会から4大会連続で出場を果たし、リオデジャネイロ…

 パリ・パラリンピックで、車いすラグビーの日本代表が米国を下し、初優勝した。県勢で2人目の金メダルに輝いた沼津市出身の若山英史選手(39)=静岡銀行=に、温かい祝福の声があがった。

 ロンドン大会から4大会連続で出場を果たし、リオデジャネイロ、東京と2大会連続の銅メダルに貢献。「準決勝の壁を破り、金メダルをとる」とパリ大会に挑んだ。

 日本代表は予選を3戦全勝で突破し、準決勝はオーストラリアを延長で破った。初めて進んだ決勝は序盤で米国にリードを許したが、堅い守りで逆転に成功。若山選手は出場機会はなかったが、ベンチからチームを盛り上げた。

 自宅のテレビで歓喜の瞬間を見届けた所属先の上司で静銀総務グループ長の八鍬晴康さん(57)は「若山選手ら障害の重いローポインターの選手が築いてきた守備のシステムが実を結んだ」と声を弾ませた。LINEで祝福のメッセージを送ると、若山選手からメダルを首にかけて後輩の守備陣と撮った写真とともに、「ありがとうございます。皆さんの応援が本当に力になりました‼」と返信があったという。

 鈴木康友知事は「3度はね返されてきた準決勝の壁を乗り越え、快挙を成し遂げられたことに県民を代表して心からお祝い申し上げます」、沼津市の頼重秀一市長は「3大会連続でメダルを獲得され、ついに最高の栄誉である金メダルを手にされたことは、若山選手の成長と努力の賜物(たまもの)」とたたえた。(青山祥子)